出し忘れの結論

みなし時間が1日8時間を超える協定を結んでいるのに届出を忘れていたら、気づいた時点で速やかに事業場外労働に関する協定届(様式第12号)を所轄労働基準監督署長へ提出します。8時間以下の場合は届出は不要ですが、協定書の整備と周知、36協定の要否を確認します。2026年9月17日時点の公式情報で確認しています。

まず確認します:対象・届出要否・提出先

事業場外労働のみなし労働時間制は、労働者が業務の全部または一部を事業場外で従事し、使用者の具体的な指揮監督が及ばず労働時間の算定が困難な場合に、所定労働時間または通常必要時間を労働したものとみなす制度です。事業場外で働いていても、上司と同行している場合や携帯電話などで逐次指示や報告をしている場合、あらかじめ当日の業務の具体的な指示を受けて指示どおりに従事し事業場に戻る場合は、算定が可能として適用がありません。対象か迷う場合は、勤務実態が算定困難かに立ち戻って点検します。

みなし時間が8時間を超えるかで届出要否が分かれます。次の表で自社の協定を確認します。
区分扱い次の行動
協定のみなし時間が1日8時間を超える様式第12号で所轄労働基準監督署長へ届出が必要です最新の様式で作成し速やかに提出します
協定のみなし時間が1日8時間以下届出は不要です協定書の整備と十分な周知、36協定の要否を確認します
そもそも算定困難に当たらない働き方みなし制自体が使えません実労働時間の把握に見直します

出し忘れに多い4つの思い込みと切り分け

出し忘れの背景を確認し、該当する分岐へ進みます。

  • 8時間以下だから届出は要らないと思い込んでいたが、実際は8時間超の協定だったため未届になっていた
  • 36協定を出しているから足りると思っていたが、事業場外みなしの協定届は別書式で必要だった
  • 以前に出した協定の有効期間が切れたまま、更新届を出さずに運用していた
  • 通常必要時間を労使協定で定めたが、対象業務や有効期間の記載が不足していた

回復手順

労使協定の3点がそろっているかを確認します。対象とする業務、みなし労働時間、有効期間です。みなし時間は1日についての時間数で定めます。担当地区や繁閑で通常必要時間に差が大きい場合は、業務ごとや時期ごとに定めることが望ましいとされています。対象者の意見を聴く機会を確保し、十分周知します。

厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーから事業場外労働に関する協定届の様式を使います。根拠は労働基準法第38条の2第3項です。押印や署名の扱いは現在の様式に従い、協定の成立年月日、当事者の名称または代表者の職名と氏名、対象業務とみなし時間、有効期間を記載します。古い様式の使い回しは避けます。

事業場を管轄する所轄労働基準監督署長へ提出します。提出分と報告者控えを用意し、受付の記録が残るようにします。持参か郵送かの扱いや受付時間は所轄署の案内で確認します。遅れた分もまとめて速やかに出し、控えは次回報告のために保管します。

みなし時間を超えて時間外労働や休日労働をさせる場合は、時間外労働・休日労働に関する協定届が別に必要です。主要様式コーナーの様式第9号等を使います。事業場外みなし分は様式第9号の2によって併せて届け出ることができます。就業規則の規定と協定内容が食い違っていないかも確認します。

必要書類と提出先

提出時にそろえる書類と提出先です。

  • 事業場外労働に関する協定届(様式第12号)
  • 労使協定の内容:対象とする業務、みなし労働時間、有効期間
  • 提出先:事業場を管轄する所轄労働基準監督署長
  • 控え:提出分とは別に報告者控えを保管します

適用可否の点検

次のいずれかに当たる場合は、みなし制の適用自体ができません。グループで事業場外に従事し中に労働時間の管理をする者がいる場合、無線や携帯電話等で随時指示を受けながら労働している場合、事業場で訪問先や帰社時刻など当日の具体的指示を受けて指示どおりに従事し事業場に戻る場合です。携帯電話を持たせて随時連絡できる体制にしている場合も、算定困難とはいえないことがあります。在宅勤務は、私生活を営む自宅で行い、常時通信可能な状態を求めず、随時の具体的指示に基づかない形態は原則適用されますが、勤務時間帯と日常生活時間帯を分けないまま随時指示で働かせる形態は適用外とされています。

よくある質問

みなし時間がちょうど8時間のときも届出は必要ですか

ちょうど8時間の場合は届出は不要です。届出が必要なのは協定で定めるみなし時間が法定労働時間である1日8時間を超える場合です。8時間ちょうどを含めて以下であれば、協定書の整備と周知を優先します。

36協定を出していれば事業場外みなしの届出は不要ですか

足りません。36協定は法定時間外や法定休日の労働をさせるための届出で、事業場外みなしの協定届は通常必要時間を定めるための別届出です。時間外が生じる場合は両方が要ることがあり、みなし分は様式第9号の2で併せて届け出ることができます。

有効期間が切れていたらどうしますか

有効期間は協定の締結事項の一つです。期間が切れたまま運用している場合は、現状の通常必要時間で協定を結び直し、8時間超であれば速やかに届け出ます。期間中の変更や延長の扱いも含めて所轄署へ確認します。

公式の相談先と次の行動

手続きの詳細や様式の最新版は、最寄りの労働基準監督署へ確認します。東京労働局の事業場外労働のリーフレット、兵庫労働局の事業場外労働の案内、厚生労働省の主要様式コーナーで根拠と様式を確認しています。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続きや条件は、管轄する労働基準監督署などの最新案内をご確認ください。