退職後1か月を過ぎても源泉徴収票が交付されない場合は、まず勤務先へ交付を求めた記録を残し、その後、国税庁の「源泉徴収票不交付の届出書」を納税地等を所轄する税務署長へ提出できます。提出はe-Taxソフト(ダウンロード版)で作成・送信するほか、書面を税務署へ持参または送付する方法があります。
退職後の源泉徴収票はいつまでに交付される?
国税庁は、源泉徴収票の交付期限について、中途退職の場合は退職後1か月、それ以外の場合は翌年1月31日と案内しています。この記事では、在職中ではなく、退職後1か月を過ぎても給与所得の源泉徴収票が交付されないケースを扱います。
| 状況 | 国税庁が示す期限 | まず行うこと |
|---|---|---|
| 退職後1か月以内 | まだ中途退職者の交付期限前 | 勤務先に交付時期と送付先を確認する |
| 退職後1か月を経過しても未交付 | 不交付の届出書を随時提出できる | 勤務先へ求めた記録と必要書類を用意する |
| すでに交付された源泉徴収票を紛失 | 不交付ではなく再発行の問題 | 元の勤務先へ再発行を依頼する |
最初に確認する3点
届出書を準備する前に、次を確認します。
1. 退職日から1か月が経過したか確認する
中途退職の交付期限は、国税庁の案内では退職後1か月です。退職日、勤務先に登録されている住所、送付先の変更、電子交付の案内がないかを確認し、期限前であればまず勤務先の給与担当部署へ交付時期を問い合わせます。
2. 勤務先へ交付を求めた記録を残す
不交付の届出書には、これまでの経緯を記載する欄があります。また、国税庁は添付書類として、勤務先に源泉徴収票の交付を求めたことが分かる書類等を案内しています。電話だけでなく、メールや書面など、依頼日・依頼先・依頼内容が確認できる方法を使い、送信記録や写しを保存しておくと整理しやすくなります。
勤務先の給与担当者へ、退職日、対象年分、送付先住所を伝えて、源泉徴収票の交付状況を確認します。
メールや書面で交付を求め、依頼内容と勤務先の回答、送付先を保存します。給与明細書があれば、対象年分の写しも準備します。
退職後1か月を過ぎても交付されない場合、必要事項を記載した源泉徴収票不交付の届出書を、納税地等を所轄する税務署長へ提出します。
3. 源泉徴収票不交付の届出書を提出する
国税庁の手続きは、支払者から源泉徴収票が交付されない受給者を対象としています。届出書には、届出者の住所・氏名、対象年分、収入金額・源泉徴収税額、事業主の所在地や名称、これまでの経緯などを記載します。事業主が分かる範囲で従業員数などを記載する欄もあります。
| 項目 | 準備する内容 |
|---|---|
| 対象者 | 住所、氏名、電話番号 |
| 対象となる源泉徴収票 | 対象年分、分かる範囲の収入金額・源泉徴収税額 |
| 事業主 | 所在地、名称、電話番号など分かる範囲の情報 |
| 経緯 | 退職日、交付を求めた日、勤務先の回答や未対応の状況 |
| 給与明細書 | 保存している場合は写しを添付 |
提出方法と提出先
国税庁が案内している提出方法は次のとおりです。
- パソコンからe-Taxソフトをダウンロードして届出書を作成・提出する
- 届出書を作成し、所轄税務署の窓口へ持参する
- 届出書を所轄税務署へ送付する
提出先は、納税地等を所轄する税務署長です。税務署の所在地は、国税庁の「税務署の所在地などを知りたい方」で確認できます。窓口の受付時間やe-Taxの利用可能時間は変更されることがあるため、提出前に国税庁の案内を確認してください。
源泉徴収票不交付の届出手続(国税庁)国税庁の手続案内から届出書の様式、記載例、提出先を確認できます。源泉徴収票不交付の届出書(国税庁PDF)届出書の様式を直接確認する場合は、国税庁のPDFを利用します。添付書類は何が必要?
国税庁は、給与支払明細書を保存している場合はその写し、勤務先へ源泉徴収票の交付を求めたことが分かる書類等を案内しています。すべてのケースで同じ書類がそろうとは限らないため、手元にある資料を整理し、足りない項目や追加資料は提出先の税務署へ確認します。
再発行の場合は不交付の届出ではない
国税庁は、すでに交付された源泉徴収票の再発行を、この不交付手続きの対象外としています。いったん受け取った後に紛失した、破損した、保存場所が分からないという場合は、元の勤務先へ再発行を依頼する手続きとして切り分けます。
転職先や確定申告の期限が迫っているとき
転職先への年末調整書類や確定申告の準備に源泉徴収票が必要で、前の勤務先から届かない場合は、退職日、交付を求めた日、勤務先の回答、給与明細の有無を整理しておきます。そのうえで、交付期限を過ぎているかを確認し、不交付の届出書の提出方法と、現在の申告・年末調整への対応を税務署または勤務先へ相談します。個別の申告書の作成方法や還付の可否は、所得状況によって変わります。
退職後1か月たっても源泉徴収票が届かないときは、すぐ税務署へ行けますか?
交付期限を過ぎていれば、不交付の届出書を随時提出できます。勤務先へ交付を求めたことが分かる書類や、保存している給与明細書の写しを準備し、e-Taxソフト、持参、送付のいずれかで提出します。
源泉徴収票をなくした場合も、不交付の届出書を出せますか?
この手続きの対象外です。すでに交付された源泉徴収票の紛失や破損は、元の勤務先へ再発行を依頼してください。
不交付の届出書には何を添付しますか?
給与明細書を保存している場合はその写し、勤務先に交付を求めたことが分かる書類等を添付します。必要な資料が手元にない場合の扱いは、提出先の税務署へ確認してください。
提出前のチェックリスト
不交付の届出書を提出する前に確認します。
公式情報と確認日
次にすること
退職日と今日の日付から交付期限を確認し、期限を過ぎている場合は勤務先への依頼記録と給与明細書を整理します。再発行ではなく未交付であることを確認したうえで、国税庁の手続案内から届出書の様式と提出先を確認してください。
退職後の年末調整と確定申告の確認同じ年に再就職した場合の源泉徴収票の扱いは、退職後の年末調整の記事で確認できます。