はい。直接支払制度を利用し、出産費用が出産育児一時金の支給額を下回った場合は、差額を加入している健康保険の保険者へ申請できます。申請期限は、原則として出産日の翌日から2年以内です。協会けんぽでは、支給決定通知の前に申請する「内払金支払依頼書」と、通知とともに案内される「差額申請書」があります。

出産育児一時金の差額が発生する仕組み

直接支払制度では、保険者から出産育児一時金が医療機関へ直接支払われ、窓口では出産費用からその支給額を差し引いた金額を支払います。出産費用が支給額より少なければ、医療機関へ支払われなかった分が差額です。支給額は出産時期や産科医療補償制度の対象などで異なるため、「50万円との差額」と決めつけず、支給決定通知と明細書で確認します。

差額の計算イメージです。実際の支給額は加入保険者の決定通知で確認してください。
項目例
出産育児一時金の支給額50万円
医療機関の出産費用40万円
医療機関へ直接支払われた額40万円
保険者へ請求できる差額10万円

申請期限は出産日の翌日から2年以内

出産育児一時金の申請期限は、出産日の翌日から2年以内です。協会けんぽは、健康保険給付を受ける権利が、受けられるようになった日の翌日から2年で時効になると案内し、出産育児一時金の起算日を出産日の翌日としています。差額申請書が届くまで待つ場合でも、期限を過ぎないようにしてください。

期限を管理するための確認方法です。

  • 母子健康手帳などで出産日を確認し、その翌日を起算日として2年後の日付をメモする。
  • 医療機関の領収・明細書で、直接支払制度を利用したことと出産費用を確認する。
  • 支給決定通知や差額申請書が届かない場合は、出産時点の保険者へ問い合わせる。
  • 期限が近い場合は書類を待たず、保険者に受付方法と不足書類を確認する。

協会けんぽでは2種類の書類を使い分ける

協会けんぽでは、差額を申請する時期によって「内払金支払依頼書」と「差額申請書」を使い分けます。どちらを使うか迷う場合は、支給決定通知が届いているかを基準に確認します。

協会けんぽにおける主な使い分けです。
状況使う書類主な確認事項
支給決定通知が届く前に差額を申請する健康保険出産育児一時金内払金支払依頼書代理契約に関する文書の写し、領収・明細書の写しなどを準備します。
支給決定通知とともに申請書が届いた健康保険出産育児一時金差額申請書協会けんぽのFAQでは、差額申請書の場合は添付書類不要と案内されています。
協会けんぽ以外の保険者に加入している加入先保険者が指定する書類書類名、添付書類、提出先、電子申請の可否を保険者へ確認します。

協会けんぽでは、直接支払制度を利用した場合、出産後おおむね3か月後に差額申請書を被保険者へ送付すると案内しています。先に申請する場合は内払金支払依頼書を使う扱いです。送付時期や案内が自分の状況と合わないときは、加入支部へ確認してください。

内払金支払依頼書を使う場合の必要書類

協会けんぽの内払金支払依頼書を、支給決定通知が届く前に提出する場合は、主に次の書類を準備します。審査のため、個別の事情に応じて追加書類を求められることがあります。

協会けんぽが案内する主な添付書類です。

協会けんぽの紙申請は加入支部への郵送、電子申請は協会けんぽの電子申請サービスで行えます。支部の宛先や電子申請の対象は、提出前に公式案内で確認してください。

協会けんぽの内払金支払依頼書を見る健康保険出産育児一時金内払金支払依頼書の申請方法・必要書類を確認する

差額申請をする4つの手順

出産費用の領収・明細書を確認し、直接支払制度を利用したこと、医療機関へ直接支払われた額、出産育児一時金の支給額を確認します。

出産時点で加入していた健康保険の保険者を確認します。協会けんぽなら加入支部、国民健康保険なら住所地の市区町村、健康保険組合ならその組合が提出先です。

協会けんぽの場合は、支給決定通知前なら内払金支払依頼書、通知とともに届いた場合は差額申請書を使います。他の保険者は指定の書類を取り寄せます。

指定された方法で申請し、受付日と不足書類の有無を確認します。期限は出産日の翌日から2年以内ですが、早めの申請が安全です。

保険者が変わった場合の提出先

原則として、出産した時点で加入している保険者へ申請します。退職後6か月以内の出産で、退職前の健康保険に継続して1年以上加入していた場合は、以前の保険者から支給を受ける選択肢が認められることがあります。ただし、同じ出産について重複して受給はできません。退職や扶養認定の時期が関係する場合は、申請前に両方の保険者へ確認してください。

差額申請が不要・別の手続きになるケース

次の場合は、差額申請の前提が異なります。

  • 出産費用が出産育児一時金の支給額を上回る場合:不足分を医療機関へ支払います。差額を請求するケースではありません。
  • 直接支払制度を利用していない場合:医療機関へいったん費用を支払い、出産育児一時金の支給申請書で請求する手続きになります。
  • 受取代理制度を利用した場合:直接支払制度とは別の申請経路があるため、加入保険者と出産施設へ確認します。
  • 加入保険者が国民健康保険や健康保険組合の場合:協会けんぽの2種類の書類をそのまま使わず、加入先の様式を確認します。

よくある質問

出産費用が50万円未満なら、必ず差額をもらえますか?

支給額は出産時期や産科医療補償制度の対象などで異なります。支給額と医療機関へ直接支払われた額を確認し、費用が支給額を下回っていれば、加入保険者の案内に従って差額を申請します。

差額申請書と内払金支払依頼書は何が違いますか?

差額を申請する時期と添付書類が異なります。協会けんぽのFAQでは、通知前に提出する内払金支払依頼書には代理契約文書や領収・明細書などを添付し、通知とともに届く差額申請書は添付書類不要と案内しています。

差額申請書が届くまで待っても大丈夫ですか?

協会けんぽでは出産後おおむね3か月後に差額申請書を送付すると案内していますが、期限は出産日の翌日から2年以内です。書類が届かない、期限が近い、保険者が変わったといった場合は、出産時点の保険者へ先に問い合わせてください。

公式情報で申請先と書類を確認する

制度の全国的な期限は厚生労働省の案内で確認し、実際の申請書や提出方法は加入保険者の公式ページで確認します。協会けんぽの方は、差額申請書が届いたか、または内払金支払依頼書を使う状況かを確認してから申請してください。

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