給付制限が3か月になるのは、退職日から過去5年間に、正当な理由のない自己都合退職で受給資格決定を2回以上受けた方と、自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された方です。
給付制限が3か月になる2つのケース
| 離職の状況 | 給付制限の原則 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 正当な理由のない自己都合退職で、今回の退職日から過去5年間に同じ理由による受給資格決定を2回以上受けている | 3か月 | 単なる退職回数ではなく、正当な理由のない自己都合退職による受給資格決定の履歴が基準です。 |
| 自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇(重責解雇) | 3か月 | 解雇された人が全員該当するわけではありません。重責解雇に当たるかはハローワークが判断します。 |
| 2025年4月1日以後の一般的な自己都合退職で、上の3か月要件に該当しない | 原則1か月 | 基準日は受給手続日ではなく退職日です。 |
| 2025年3月31日以前の一般的な自己都合退職 | 原則2か月 | 過去5年間の受給資格決定や離職理由により3か月になる場合があります。 |
「過去5年間に2回以上」の数え方
起点は今回の退職日です。その日からさかのぼる5年間に、正当な理由のない自己都合退職を理由として、雇用保険の基本手当の受給資格決定を2回以上受けていると、今回の給付制限は3か月になります。今回も正当な理由のない自己都合退職であることが前提です。
回数を確認するときは、次の点を区別します。
- 転職や退職をした回数だけでは判断しません。
- 過去の離職が「正当な理由のない自己都合退職」と判定されたかを確認します。
- 公式条件は、基本手当を実際に受け切った回数ではなく「受給資格決定を受けた」履歴を基準にしています。
- 5年間の境界や過去の離職理由が不明な場合は、自己計算だけで確定せずハローワークへ確認します。
| 過去5年間の該当する受給資格決定 | 反復した自己都合退職を理由とする3か月制限 |
|---|---|
| 0回 | この条件では3か月になりません。2025年4月1日以後の退職なら原則1か月です。 |
| 1回 | この条件では3か月になりません。2025年4月1日以後の退職なら原則1か月です。 |
| 2回以上 | 3か月になります。 |
| 過去の離職理由が不明、または正当な理由があった | 過去の判定内容をハローワークに確認する必要があります。 |
正当な理由のある自己都合退職は同じ扱いではありません
病気・けが、妊娠・出産・育児、家族の介護、配偶者との別居回避、結婚や事業所移転などによる通勤困難といった事情は、要件を満たすと「正当な理由のある自己都合退職」として特定理由離職者に該当する場合があります。これらは、正当な理由のない自己都合退職と同じように単純に数えるものではありません。
出典:ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」、厚生労働省Q&A Q7・Q21(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認重責解雇と通常の解雇は区別されます
給付制限が3か月になるのは、自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合です。会社から解雇されたという事実だけで、自動的に3か月になるわけではありません。倒産や通常の解雇などで特定受給資格者に該当する場合とは扱いが異なります。
給付制限が3か月の場合の流れ
住居所を管轄するハローワークで求職の申込みと基本手当の受給手続きを行います。ハローワークが受給資格と離職理由を確認します。
受給手続後、失業の状態にある7日間の待期があります。待期が終わった後に3か月の給付制限が続きます。
待期満了後から給付制限経過後の最初の認定日の前日までに、原則3回以上の求職活動実績を作ります。認定対象期間と必要回数は受給資格者のしおりで確認します。
指定された認定日に失業認定を受けます。給付制限の終了日に自動入金されるのではなく、支給対象日の認定後に基本手当が振り込まれます。
離職理由や給付制限期間に納得できない場合
受給手続時に、離職票の記載と実際の退職経緯が違うことをハローワークへ伝えます。
離職理由を説明できる資料があれば提出します。必要な資料は事情により異なるため、持参すべき書類を管轄ハローワークへ確認します。
ハローワークが本人と事業主の説明、提出資料などを確認し、離職理由と給付制限を決定します。
給付制限に関する処分に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、雇用保険審査官へ審査請求できます。具体的な提出先と方法はハローワークまたは都道府県労働局へ確認します。
公式ページの「2か月」表記に注意
ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」には、一般的な自己都合退職の給付制限を2か月とする記載が残っています。一方、厚生労働省Q&Aは、退職日が2025年4月1日以後なら原則1か月、2025年3月31日以前なら原則2か月と日付を明示しています。本記事は日付を明示した厚生労働省Q&Aに基づいて区別しています。
ハローワークへ相談する前のチェックリスト
給付制限の期間を確認するときに整理しておく項目です。
- 今回の退職日を確認した
- 今回の離職理由が実際の経緯と一致しているか確認した
- 過去5年間の退職日を整理した
- 過去に基本手当の受給資格決定を受けた回数を確認した
- 過去の受給資格決定が正当な理由のない自己都合退職によるものか確認した
- 手元に過去の雇用保険受給資格者証や通知があれば用意した
- 離職理由に異議がある場合は、経緯を説明できる資料を整理した
- 3か月の場合に必要な求職活動実績と次の認定日を確認した
よくある質問
5年間に3回退職していれば、必ず給付制限は3か月ですか?
必ずではありません。会社を辞めた回数ではなく、正当な理由のない自己都合退職を理由として受給資格決定を受けた履歴が基準です。過去の離職理由と受給資格決定の有無をハローワークへ確認してください。
失業手当を実際にもらわなかった回も数えますか?
厚生労働省の案内は「受給資格決定を受けた場合」としています。実際の支給日数を受け切ったかではなく、受給資格決定の履歴が基準です。個別の履歴の扱いは管轄ハローワークへ確認してください。
会社から解雇されたら給付制限は3か月ですか?
いいえ。重責解雇と判断された場合が3か月です。倒産や通常の解雇などで特定受給資格者に該当する場合とは扱いが異なります。離職票の理由に疑問がある場合は、受給手続時に異議を伝えてください。
給付制限が3か月なら求職活動実績は何回必要ですか?
原則3回以上です。ただし、認定対象期間や個別の指定を雇用保険受給資格者証と受給資格者のしおりで確認してください。通常の認定対象期間では原則2回以上です。
公式情報と確認日
厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認次にすること
今回の退職日と離職理由、過去5年間の受給資格決定の履歴を整理してください。3か月に該当する可能性がある方や、離職理由が実際の経緯と異なる方は、受給手続時に管轄ハローワークへ伝えます。すでに受給資格決定を受けている方は、受給資格者証で給付制限期間と次の認定日を確認してください。
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