再就職手当は、失業手当(雇用保険の基本手当)の受給手続き後、待期満了後に安定した職業へ就き、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あるなど8つの要件をすべて満たすと支給されます。申請期限は就職日の翌日から1か月以内です。
出典:厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」Q37・Q39(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認再就職手当の手続き概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な対象 | 基本手当の受給資格決定後、待期満了後に安定した職業へ就き、8つの要件をすべて満たす方 |
| 申請期限 | 雇入年月日の翌日から起算して1か月以内 |
| 提出先 | 原則として住所または居所を管轄するハローワーク。対象者により地方運輸局 |
| 主な提出書類 | 事業主の証明を受けた再就職手当支給申請書、雇用保険受給資格者証 |
| 提出方法 | 本人、代理人または郵送。代理・郵送の具体的な扱いは管轄窓口へ確認 |
| 支給額 | 基本手当日額×支給残日数×60%または70%。基本手当日額には上限あり |
再就職手当は、就職したことだけで自動的に振り込まれる給付ではありません。就職の申告を行い、事業主の証明を受けた支給申請書を期限内に提出し、ハローワークなどの審査を受けます。
出典:ハローワークインターネットサービス「再就職手当支給申請書(利用上の注意)」および「再就職手当のご案内」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認再就職手当を受ける8つの条件
雇用されて再就職する場合は、次の条件をすべて満たす必要があります。支給残日数や事業主との関係などは、管轄窓口が提出書類と雇用保険の記録に基づいて判断します。
再就職手当の主な支給要件です。
- 基本手当の受給手続き後、7日間の待期が満了してから就職している
- 就職日の前日までの失業認定を受けた後、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある
- 離職前の事業主や、資本・資金・人事・取引などで密接な関係がある事業主への再就職ではない
- 給付制限がある場合、待期満了後1か月以内の就職は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による
- 1年を超えて勤務することが確実と認められる
- 原則として雇用保険の被保険者になる条件で雇用される
- 就職日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当を受けていない
- 基本手当の受給資格決定前から採用が内定していた事業主への就職ではない
自己都合退職で給付制限がある場合の就職経路
自己都合退職などで給付制限を受ける方は、待期満了後1か月以内に就職する場合の経路が限定されます。この期間は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることが必要です。
| 就職する時期 | 就職経路の要件 |
|---|---|
| 7日間の待期中 | 再就職手当の対象外 |
| 待期満了後1か月以内 | ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介が必要 |
| 待期満了後1か月を経過した後 | 知人の紹介や広告への応募などでも、他の要件を満たせば対象になり得る |
再就職手当はいくらになるか
支給額は、就職日の前日までの失業認定後に残っている基本手当の日数と、基本手当日額を使って計算します。支給残日数が多いほど給付率が高くなります。
| 就職時の支給残日数 | 給付率 | 計算式 |
|---|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 70% | 基本手当日額×支給残日数×70% |
| 所定給付日数の3分の1以上、3分の2未満 | 60% | 基本手当日額×支給残日数×60% |
| 所定給付日数の3分の1未満 | 対象外 | 再就職手当は支給されません |
再就職手当の計算に使う基本手当日額には上限があり、毎年8月1日に変更されることがあります。この記事では期限の近い固定額を掲載していません。雇用保険受給資格者証の基本手当日額と、申請時点の公式上限を確認してください。計算結果の1円未満は切り捨てです。
出典:ハローワークインターネットサービス「就職促進給付」および「再就職手当のご案内」3ページ(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認再就職が決まってから申請するまでの手順
採用が決まったら、就職日と次回認定日を確認し、住所または居所を管轄するハローワークへ連絡します。就職日が次回認定日より前の場合は、原則として就職日の前日に就職の申告を行います。前日が閉庁日なら、その前の開庁日を確認してください。
就職の申告に必要な採用証明書などを準備します。採用証明書は就職先に記入を依頼し、就職の申告時に持参します。後日郵送などで提出できる場合もあるため、管轄窓口の指示に従ってください。
再就職手当支給申請書を受け取り、本人が必要事項を記入します。ハローワークインターネットサービスで申請書を作成する場合も、作成しただけでは申請完了になりません。
就職先の事業主に、再就職手当支給申請書の事業主証明欄への記入を依頼します。雇用期間、更新の見込み、雇用保険の加入などの記載内容を確認してください。
事業主の証明を受けた申請書に雇用保険受給資格者証を添え、雇入年月日の翌日から1か月以内に提出します。本人、代理人または郵送で提出できますが、代理・郵送時の必要事項は管轄窓口へ確認してください。
申請前チェックリスト
就職の申告と再就職手当の申請前に確認する項目です。
- 基本手当の受給資格決定を受けている
- 7日間の待期が満了した後の就職である
- 就職日の前日までの失業認定について管轄窓口へ確認した
- 支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある見込みである
- 給付制限がある場合は、待期満了後1か月以内の紹介要件を確認した
- 1年を超えて勤務する見込みと雇用保険の加入条件を確認した
- 離職前の事業主や密接な関係のある事業主への再就職ではない
- 就職日前3年以内の再就職手当・常用就職支度手当の受給歴を確認した
- 事業主証明済みの申請書と雇用保険受給資格者証を用意した
- 雇入年月日の翌日から1か月以内の提出日を決めた
対象外になりやすいケース
次のケースは、再就職手当の対象外となるか、追加確認が必要です。
- 基本手当の受給手続きを行う前に再就職先が決まった:再就職手当を含む雇用保険の各手当は受給できません。
- 7日間の待期が終わる前に就職した:待期満了後の就職という要件を満たしません。
- 就職日の前日までの失業認定後の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満:再就職手当の対象外です。
- 給付制限がある方が待期満了後1か月以内に自己応募で就職した:紹介要件を満たさない場合があります。
- 1年以下の雇用期間で、1年を超える更新の見込みが認められない:安定した職業の要件を満たさない場合があります。
- 前職の会社や密接な関係にある会社へ再就職した:対象外です。
- 受給資格決定前から内定していた会社へ就職した:対象外です。
よくある質問
自己都合退職の給付制限中でも再就職手当を受けられますか?
受けられる場合があります。7日間の待期満了後に就職し、8つの要件をすべて満たすことが必要です。給付制限がある方が待期満了後1か月以内に就職する場合は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職でなければなりません。
失業手当の受給手続き前に内定した場合も申請できますか?
申請できません。厚生労働省は、基本手当の受給手続きを行っていない場合は再就職手当を含む各手当を受給できず、受給資格決定前から内定していた事業主への就職も支給要件を満たさないと案内しています。
申請してから何日で振り込まれますか?
全国一律の支給日数は示されていません。申請書を受理したハローワークが要件を審査した後に支給可否を決めます。審査状況を確認する場合は、本人確認書類を持って申請先のハローワークへ来所してください。厚生労働省Q&Aでは、個人情報保護のため電話では回答できないと案内しています。
会社員ではなく開業する場合も再就職手当の対象ですか?
一定の要件を満たせば対象になり得ます。ただし、事業開始日、待期、給付制限、事業の実態などの確認が必要です。この記事は雇用されて再就職する場合を中心に説明しているため、開業準備を始める前に管轄のハローワークへ相談してください。
公式情報と確認日
厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認ハローワークインターネットサービス「就職促進給付」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所「再就職手当のご案内」(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所・2026-07-27確認ハローワークインターネットサービス「再就職手当支給申請書(利用上の注意)」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認次にすること
採用が決まった方は、雇用保険受給資格者証で次回認定日を確認し、就職日・応募経路・雇用期間を管轄のハローワークへ伝えて、就職の申告日と必要書類を確認してください。自己都合退職後の待期と給付制限の流れは、関連記事で先に確認できます。
待期と給付制限の基礎を確認する自己都合退職の失業手当はいつから?待期7日・給付制限1か月の流れ