結論:書き損じは二重線で直し、提出タイミングで対応が分かれます
保険料控除申告書を書き間違えたら、二重線で誤りを消して正しく書き直し、訂正印は押さずに提出します。会社に提出する前なら訂正した申告書を差し替え、提出後で会社の年末調整が間に合う期間(目安は翌年1月中旬~1月31日)なら再提出、間に合わない場合は確定申告で控除を追加・修正します。
症状と前提を確認する
次のいずれかに当てはまるかを確認します。
確認ポイント
- 給与所得者の保険料控除申告書(生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金)の金額や区分を書き間違えた
- まだ勤務先に提出していない/既に提出した/年末調整が終わって源泉徴収票を受け取った
- 控除証明書(ハガキ等)の金額と申告書の金額が一致しない
まだ提出前なら:二重線で訂正して提出する
提出前であれば、申告書自体を訂正して提出します。
誤った文字や数字を二重線で消し、近くに正しい内容を記入します
訂正印は押しません(令和3年4月1日以降、扶養控除等申告書や保険料控除申告書を含む税務関係書類は押印不要とされています)
控除証明書の金額・保険会社名・契約内容と申告書の記載が一致しているか見直します
会社に提出した後の対応は2つに分かれます
提出後かどうかと、勤務先の年末調整がまだ再計算できるかどうかで対応が分かれます。
| 状況 | 対応 | 提出先 |
|---|---|---|
| 勤務先に提出済みだが、まだ年末調整の計算中(通常は翌年1月中旬~1月31日頃まで) | 訂正済みの保険料控除申告書と控除証明書を再提出し、勤務先に再計算を依頼する | 勤務先 |
| 年末調整が確定し、源泉徴収票(年末調整済み)を受け取った後/1月31日を過ぎた後 | 確定申告で控除を追加・修正する。作成コーナーで「年末調整の内容を変更しますか?」に「はい」と答えて進む | 所轄税務署(e-Tax・郵送・窓口) |
確定申告で修正する方法(作成コーナーの操作)
年末調整で申告しなかった生命保険料・地震保険料・社会保険料等を追加する場合や、年末調整済みの源泉徴収票の所得控除額を直す場合の手順です。
国税庁 確定申告書等作成コーナーで「年末調整の内容を変更しますか?」の問いに「はい」を選択します
生命保険料控除・地震保険料控除・社会保険料控除など、該当する控除の入力画面で正しい金額を入力し直します
源泉徴収票の内容は、年末調整済みの源泉徴収票から「書面で交付された年末調整済みでない源泉徴収票の入力」へ入れ直す操作が必要な場合があります。作成コーナーの案内「年末調整済みの源泉徴収票に記載の所得控除を修正する場合の入力」に従って進めます
社会保険料控除以外で引き続き控除を受ける場合でも、再入力が必要になることがあります。画面の注意書きをよく確認してください。
訂正に必要なもの
必要な書類
- 訂正済みの給与所得者の保険料控除申告書(勤務先に再提出する場合)
- 控除証明書の原本または電子データ(生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、国民年金保険料の控除証明書、社会保険料の領収書等)
- 年末調整済みの源泉徴収票(確定申告で修正する場合)
訂正印は本当に不要ですか
令和3年度税制改正により、令和3年4月1日以降に税務署長等に提出する源泉所得税関係書類は原則押印不要とされました。国税庁のパンフレットでは、扶養控除等申告書や保険料控除申告書など年末調整で使用する書類も押印不要であることが明示されています。税務署窓口の案内でも、旧様式の押印欄がある用紙を使っても押印は不要とされています。任意で押しても効力は変わりません。
よくある失敗と対処
失敗例
- 控除証明書が届く前に概算で記入してしまった:証明書の金額が確定してから訂正し、証明書と一緒に再提出します
- 一般の生命保険料と介護医療保険料、個人年金保険料の区分を間違えた:証明書の区分表示どおりに書き分けます
- 地震保険料と旧長期損害保険料を混同した:証明書の種類を確認して該当欄に記入します
- 年末調整後に生命保険料控除証明書が届いた:勤務先の再計算が間に合わなければ、確定申告で追加します
よくある質問
二重線以外(修正テープや修正液)で直してもよいですか?
おすすめしません。金額や文字が読めなくなり、勤務先や税務署で確認できなくなるためです。二重線で消して正しく書き直すか、余白がなければ新しい申告書に書き直してください。訂正印は不要です。
勤務先に提出した後、1月31日を過ぎたらもう直せませんか?
勤務先の年末調整では直せませんが、確定申告で修正できます。作成コーナーで年末調整の内容を変更する選択をし、控除を正しく入力し直してください。還付申告は5年以内であれば提出できますが、早めに対応するのが安心です。
訂正した申告書を勤務先に出すとき、控除証明書も再提出が必要ですか?
はい。金額を証明する控除証明書とセットで再提出します。電子データで年末調整する勤務先では、保険会社等から交付された控除証明書等の電子データを添付する場合もあります。勤務先の指示に従ってください。
公式情報と検証日
本記事の主要な手続き・期限・押印の扱いは、以下の国税庁の公式情報で確認しています(いずれも2026年8月24日確認)。不明な点は勤務先の担当者や所轄税務署にご確認ください。