年末調整で保険料控除の電子データがマイナポータル連携で反映されないときは、次の3点を順に確認します。①ご契約の保険会社や金融機関がマイナポータル連携に対応しているか、②生命保険料等はe-私書箱、国民年金保険料はねんきんネットの電子送付登録を事前に完了しているか、③国民年金保険料は当年10月中旬までに登録できているか・発行主体ごとの取得可能時期を過ぎていないか、です。いずれかが未完了だとデータは表示されません。反映されない場合は、保険会社のマイページやねんきんネットから電子データを再取得し、年末調整控除申告書作成用ソフトウェアへ手動で取り込む代替が可能です。
反映されない主な原因と確認順
国税庁は、マイナポータル連携を利用するには事前準備が必要で、発行主体が対応していること、連携手続完了からデータ取得可能まで数日を要する場合があることを案内しています。次の順で切り分けます。
確認は上から順に行うと早道です。
- 原因1:発行主体がマイナポータル連携に対応していない(国税庁の一覧に掲載されていない)
- 原因2:民間送達サービスの設定が未完了(生命保険料等はe-私書箱、国民年金はねんきんネットの電子送付登録)
- 原因3:取得可能時期を過ぎている・登録が遅れた(国民年金は発行年10月中旬までに登録が必要、間に合わない場合は再交付申請で3〜5営業日)
- 原因4:マイナンバーカード・パスワードや読取環境の不備(利用者証明用4桁・署名用6〜16桁が必要)
- 原因5:勤務先の年末調整システムが電子化に未対応(紙での提出が必要)
控除証明書の種類別チェックポイント
国税庁が示す、マイナポータル連携の対象となる主な控除証明書等と、反映されないときの固有の確認点は次のとおりです。
| 作成する申告書 | 対象の控除証明書等 | 反映されない時の固有チェック |
|---|---|---|
| 保険料控除申告書 | 生命保険料控除証明書 | 保険会社が対応済みか(一覧確認)・e-私書箱の設定・取得可能時期(会社ごとに異なる) |
| 保険料控除申告書 | 地震保険料控除証明書 | 同上(損害保険会社の対応確認) |
| 保険料控除申告書 | 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書 | 当年10月中旬までにマイナポータルからねんきんネット利用登録・電子送付登録が完了しているか。未完了なら再交付申請(3〜5営業日) |
| 保険料控除申告書 | 社会保険料(国民年金基金掛金)控除証明書 | 国民年金基金側の対応・e-私書箱の設定 |
| 保険料控除申告書 | 小規模企業共済等掛金控除証明書(iDeCo含む) | 発行主体(国民年金基金連合会・中小機構)の対応確認 |
| (特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 | 年末残高等証明書/住宅借入金等控除証明書 | 金融機関等の対応確認・データ交付希望の登録有無 |
| 住宅借入金等特別控除申告書 | 住宅借入金等特別控除証明書 | データでの交付を希望した方のみ対象(例年10月下旬から取得可) |
国民年金保険料控除証明書が特に反映されないとき
国税庁は、国民年金保険料の控除証明書データをマイナポータル連携で受け取るには、発行年の10月中旬までにマイナポータルからねんきんネットを利用登録しておく必要があるとしています。間に合わなかった方は、ねんきんネットで再交付申請を行います。翌年以降もデータを受け取るには、ねんきんネットで電子送付の登録手続が必要です。詳しい手順は日本年金機構の「確定申告・年末調整に必要な通知書をマイナポータルで受け取る」で確認できます。
国民年金固有の手順です。
- STEP1:マイナポータルからねんきんネットの利用登録(マイナンバーカードと4桁パスワードが必要)
- STEP2:ねんきんネットで電子送付希望の登録
- STEP3:マイナポータル「お知らせ」で電子データを受け取る
- すでに書面で受け取った方も、ねんきんネットから再交付申請で電子データ化が可能(申請から3〜5営業日)
- 令和3年分以前の通知書は電子データでの確定申告取込対象外
生命保険料・地震保険料が反映されないとき
生命保険料や地震保険料は、ご契約の保険会社等がマイナポータル連携に対応していることが前提です。対応状況は国税庁の一覧で確認できます。対応済みでも、民間送達サービス「e-私書箱」の設定や、保険会社側のマイページでの電子交付同意が未完了だと連携されません。連携手続完了後も、会社によってはデータ取得可能まで数日を要します。早めに設定し、取得可能時期を保険会社へ確認してください。
対処ステップ:年末調整までに間に合わせる
発行主体が対応しているか確認する。国税庁の「マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧」で、ご契約の保険会社・金融機関・共済が「対応済み」かを確認します。未対応ならマイナポータル連携では取得できません。
事前準備を完了する。マイナポータルの「年末調整の事前準備」ページの案内に沿って、マイナンバーカードとパスワード、読取対応スマホまたはICカードリーダライタを用意し、e-私書箱の設定(生命保険料等)またはねんきんネットの電子送付登録(国民年金保険料)を完了します。初めて利用する1回のみで、翌年以降は原則不要ですが、発行主体が増える場合は追加設定が必要です。
マイナポータルでデータを取得する。マイナポータル連携で一括取得を試します。国民年金保険料が10月中旬までに登録できなかった場合は、ねんきんネットの「通知書の再交付申請」から電子データを再取得します(3〜5営業日)。取得可能時期は発行主体ごとに異なるため、反映されるまで数日待つ場合があります。
年末調整システムへ取り込む。取得した電子データを、国税庁の「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア」または勤務先の指定システムへ取り込みます。勤務先が電子化未対応の場合は、電子データを紙に印刷して提出する方法もあります(QRコード付証明書等作成システムを利用)。個別にダウンロードしたXML等も同様に取り込めます。
反映されないまま期限が近いときの代替
マイナポータル連携で取得できない場合でも、年末調整自体は別の方法で提出できます。
代替手段は次のとおりです。
- 発行主体のマイページから電子データ(XML等)を直接ダウンロードし、手動で取り込む
- 書面の控除証明書(ハガキ等)を勤務先へ紙で提出する
- 確定申告が必要な方は、国税庁「確定申告書等作成コーナー」で同様に電子データを取り込む(マイナンバーカードでe-Tax提出する場合)
国税庁は、控除証明書等の取得方法として、マイナポータル連携の一括取得のほかに、個々の発行主体のホームページからダウンロードして取り込む方法もあることを案内しています。
よくある質問
マイナポータル連携は一度設定すれば翌年以降も有効ですか?
国税庁によると、事前準備は初めて利用する1回のみで、取得する控除証明書等が増えない場合は翌年以降の事前準備は不要です。ただし国民年金保険料については、翌年以降も電子データを受け取るにはねんきんネットで電子送付の登録手続が必要です。
国民年金保険料の電子データを10月中旬までに登録し忘れました。まだ間に合いますか?
国税庁と日本年金機構によると、10月中旬までに登録できなかった方は、ねんきんネットから通知書の再交付申請で電子データを取得できます。申請から3〜5営業日でマイナポータルのお知らせに届きます。勤務先の年末調整提出期限に間に合うよう早めに申請してください。
保険会社は対応済みと表示されているのにデータが出ません。
民間送達サービス「e-私書箱」の設定や、保険会社側での電子交付同意が未完了の場合があります。また、連携手続完了からデータ取得可能まで数日を要する場合があります。保険会社のマイページで電子交付の設定状況と取得可能時期を確認し、数日おいて再取得してください。
まとめと次の行動
マイナポータル連携で反映されないときは、発行主体の対応有無→e-私書箱/ねんきんネットの登録→取得可能時期の順に確認するのが近道です。特に国民年金保険料は10月中旬までの登録が分かれ目で、遅れた場合はねんきんネットの再交付申請が代替になります。早めに事前準備を完了し、取得した電子データは年末調整控除申告書作成用ソフトウェアまたは勤務先のシステムへ取り込んでください。勤務先の提出期限が迫っている場合は、紙の証明書での提出も検討してください。
手続きの詳細や最新の対応状況は、必ず国税庁と日本年金機構の公式ページで最新情報をご確認ください。個別の契約内容や勤務先のシステム要件については、ご契約の発行主体または勤務先の担当部署へお問い合わせください。