令和7年分の税制改正が年末調整に反映されていないように見えるときは、まず年末調整を受けた時期と勤務状況を確認します。令和7年12月1日以後の年末調整で改正後の控除が適用されていれば、税制改正だけを理由に確定申告をする必要はありません。一方、11月30日以前に最後の給与を受け、途中の海外転勤・死亡退職・休職などで改正後の控除が適用されなかった場合や、年末調整を受けていない中途退職者は、確定申告で税額を精算できる場合があります。
まず確認する4つの分かれ目
| 状況 | 確定申告の基本 |
|---|---|
| 令和7年12月1日以後の年末調整で改正後の控除が適用された | 税制改正の適用だけを目的とする確定申告は不要です。ほかの申告理由があれば別に確認します。 |
| 令和7年11月30日以前に最後の給与を受け、年の途中で海外の支店等への転勤などにより非居住者となった | 年末調整で改正後の控除が適用されていないため、確定申告で源泉徴収税額が還付されることがあります。 |
| 令和7年中に死亡により退職した、または休職・休業から年末まで復職していない | 一定の条件に該当すると、確定申告で源泉徴収された所得税が還付されることがあります。 |
| 令和7年の途中で退職し、年末調整を受けていない | 改正後の控除を適用して確定申告し、納付または還付の税額を精算します。 |
| 源泉徴収票の源泉徴収税額が0 | この税制改正に関する還付はありません。ほかの申告義務や控除の有無は別に確認します。 |
年末調整に反映されているかを確認する手順
令和7年分の給与所得の源泉徴収票を用意し、年末調整を受けた日や最後の給与の支払日を確認します。会社から交付された年末調整の案内や給与明細も、時期の確認に使います。
年の途中で海外転勤、死亡退職、休職・休業、退職などがなかったかを確認します。国税庁が示す対象事例に当てはまるかどうかで、確定申告の必要性が変わります。
源泉徴収票の「源泉徴収税額」を確認します。0であれば、この税制改正を理由とする還付はありません。0でない場合も、還付額が自動的に決まるわけではありません。
改正後の控除が年末調整で適用されたか判断できない場合は、給与・人事担当へ、令和7年分の年末調整に改正後の基礎控除等が反映されているか確認します。
確定申告で税額を精算する方法
国税庁の案内では、該当する給与所得者は「確定申告書等作成コーナー」を使い、画面の案内に沿って入力して申告書を作成できます。改正後の控除を反映した税額が自動計算され、作成した申告書をe-Taxで自宅から提出できます。書面で提出する場合は、作成した申告書と申告年分の案内で必要とされる資料を、提出時の納税地を所轄する税務署へ提出します。
国税庁の確定申告書等作成コーナーで令和7年分を選び、給与の支払金額と源泉徴収税額を源泉徴収票から入力します。
基礎控除、給与所得控除、特定親族特別控除など、該当する控除を画面の案内に沿って入力します。対象外の控除を自己判断で追加しないでください。
計算結果が還付か納付かを確認します。源泉徴収税額が0の場合、今回の税制改正を理由とする還付はありません。
e-Taxで送信するか、申告書を印刷して所轄税務署へ郵送・持参します。送信結果や申告書の控え、入力に使った資料は保存します。
還付申告の期限と注意点
確定申告義務がなく、税制改正の適用による還付だけを受ける場合は、還付申告書をその年の翌年1月1日から5年間提出できます。令和7年分なら、原則として令和8年1月1日から令和12年12月31日までです。ただし、確定申告義務がある場合や、法定申告期限内の提出が要件となる特例を利用する場合は、5年を一律に当てはめません。
よくある間違い
次の判断は避けてください。
- 年末調整の時期を確認せず、税制改正が必ず未反映だと考える
- 控除額が増えた分が、そのまま還付額になると考える
- 源泉徴収票の源泉徴収税額が0でも還付申告をすれば返金されると考える
- 還付申告の5年を、確定申告義務がある場合や期限内申告が必要な特例にまで適用する
- 給与・人事担当に確認せず、対象外の控除を自己判断で入力する
- すでに同じ年分の確定申告を提出しているのに、新しい還付申告を出せばよいと考える
よくある質問
年末調整を受けた会社員は全員、確定申告が必要ですか?
いいえ。改正後の控除が年末調整で適用されていれば、税制改正だけを理由とする申告は不要です。途中退職、休職、海外転勤などで適用されていない場合や、ほかの申告理由がある場合は確認してください。
源泉徴収票の源泉徴収税額が0でも申告できますか?
申告書の提出が別の理由で必要になる場合はありますが、今回の税制改正を理由とする所得税の還付はありません。ほかの所得や申告義務の有無を分けて確認してください。
年末調整を受けていない中途退職者はどうしますか?
源泉徴収票などを用意し、国税庁の確定申告書等作成コーナーで令和7年分を作成します。還付になるとは限らず、所得や源泉徴収税額によっては納付になる場合もあります。
どの申告書を使えばよいですか?
申告年分の「確定申告書等作成コーナー」で令和7年分を選び、画面の案内に従ってください。紙の様式を自己判断で選ぶより、対象年分の公式案内を使う方が安全です。
公式情報と確認日
この記事は2026年8月3日に、国税庁の令和7年分税制改正に関する確定申告案内、令和7年分年末調整案内、還付申告の案内を確認して作成しています。税制、様式、期限、控除要件は更新されることがあるため、提出前に対象年分の国税庁案内で再確認してください。
次にすること
令和7年分の源泉徴収票で年末調整の時期と源泉徴収税額を確認し、途中退職・休職・海外転勤などの事情があれば給与・人事担当へ反映状況を確認してください。申告が必要な場合は、国税庁の確定申告書等作成コーナーで令和7年分を選び、計算結果を確認してから提出します。