国民年金保険料の追納は、免除・納付猶予・学生納付特例を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に納付すると、当時の保険料額に加算額が上乗せされます。令和8年度中に追納する場合、平成28年度から令和5年度分は加算あり、令和6年度分と令和7年度分は加算なしです。追納は承認された月の前10年以内の期間が対象で、原則として古い期間から納付します。

この記事でわかること

要点一覧

  • 加算額がかかる境界(3年度目の数え方)と令和8年度の金額表の読み方
  • 具体例でわかる加算あり・なしの判定
  • 古い期間から納付する原則と追納の順序
  • 申込先と必要書類、マイナンバー確認の方法
  • 納付方法(納付書のみ・口座振替不可)と期限直前の注意点

結論:翌年度から3年度目以降は加算額が上乗せされます

日本年金機構の追納制度の案内では、免除等の承認を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合には、当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされると明記されています。更新日は2026年4月1日で、令和8年度中に追納する際の保険料額が公式に示されています。例えば平成28年度(2016年度)の月分を令和8年度に追納すると全額免除期間で16,850円、令和6年度分は16,980円で加算なし、令和7年度分は17,510円で加算なしとなっています。

加算額の起算と令和8年度の金額表

起算は「免除等の承認を受けた期間の翌年度の4月1日」からです。そこから1年度目、2年度目は加算なし、3年度目以降が加算対象になります。岸和田市の公式案内でも「翌年度から数えて3年度目以降に追納する場合は経過期間に応じて加算がつき、当時の保険料で納めることはできない」と注意されています。

令和8年度中に追納する際の保険料額(日本年金機構公表・抜粋)
年度の月分全額免除・納付猶予・学生特例4分の3免除半額免除4分の1免除加算
平成28年度の月分16,850円12,630円8,420円4,210円あり
平成29年度の月分17,070円12,800円8,530円4,260円あり
平成30年度の月分16,900円12,670円8,450円4,220円あり
令和元年度の月分16,950円12,720円8,470円4,240円あり
令和2年度の月分17,070円12,800円8,530円4,260円あり
令和3年度の月分17,110円12,830円8,550円4,270円あり
令和4年度の月分16,990円12,740円8,490円4,250円あり
令和5年度の月分16,770円12,580円8,380円4,190円あり
令和6年度の月分16,980円12,730円8,490円4,240円なし
令和7年度の月分17,510円13,130円8,750円4,380円なし

表は令和8年度中に納付する場合の金額です。年度が変わると加算額も変わるため、最新の表は必ず日本年金機構の追納制度ページでご確認ください。

具体例:加算あり・なしの判定

判定例

  • 例1:平成30年度に全額免除を受けた月分を令和8年度に追納する → 翌年度は令和元年度 → 令和8年度は起算から8年度目なので加算あり(16,900円)
  • 例2:令和5年度に全額免除を受けた月分を令和8年度に追納する → 翌年度は令和6年度 → 起算から3年度目(令和8年度)なので加算あり(16,770円)
  • 例3:令和6年度に全額免除を受けた月分を令和8年度に追納する → 翌年度は令和7年度 → 起算から2年度目なので加算なし(16,980円)
  • 例4:令和7年度に全額免除を受けた月分を令和8年度に追納する → 翌年度は令和8年度 → 起算1年度目なので加算なし(17,510円)

追納の順序と対象期間(10年以内・古い期間から)

追納ができるのは、追納が承認された月の前10年以内の免除等期間に限られます。また、原則として古い期間から納付します。例えば平成28年と令和5年に免除期間がある場合、令和5年分だけを選んで先に納めることはできません。免除と納付猶予・学生納付特例の両方がある方は、納付順序について年金事務所にご相談ください。

順序の原則

  • 承認月の前10年以内かを確認する(10年を超えた月分は追納不可)
  • 古い月分から申込む(システム上もその順序で処理されます)
  • 一部免除を受けた月は、当時の一部納付が済んでいなければ追納できません
  • 老齢基礎年金の受給権がある方は追納できません

申込先と必要書類

申込書は「国民年金保険料追納申込書」を年金事務所へ提出します。街角の年金相談センターでは手続きできません。ねんきんネットの届書作成支援で下書きを印刷して提出することも可能です。

提出先を確認します。お近くの年金事務所が提出先です。窓口持参のほか郵送も可能です。

マイナンバー確認書類を用意します。窓口ではマイナンバーカードを提示します。お持ちでない場合は通知カード(氏名・住所が住民票と一致)または個人番号表示の住民票の写しと、運転免許証・パスポート・在留カード等の身元確認書類を提示します。郵送時は表裏コピーを添付します。

追納申込書に基礎年金番号、追納したい期間等を記入して提出します。古い期間から記入し、免除種別(全額・4分の3・半額・4分の1)を確認します。

日本年金機構から納付書が届いたら、記載の金額と納付期限を確認して納付します。申込期限直前に提出すると承認が間に合わず納付期限を過ぎる場合があるため、早めに提出してください。

納付方法と注意点(口座振替不可・期限直前は要注意)

追納は納付書でのみ納付できます。金融機関・郵便局・コンビニ・電子納付(Pay-easy)・スマホアプリが利用できますが、口座振替、クレジットカード、ねんきんネットの納付書によらない納付は利用できません。

注意点

  • 申込書を追納期限の直前に提出すると、審査や納付書発送が間に合わず期限内納付ができなくなる場合があります
  • 承認を受けた期間の保険料は社会保険料控除の対象です。控除証明書が必要な場合は日本年金機構の案内を確認してください
  • 納付書の再発行や分割の可否は年金事務所にご確認ください

よくある質問

令和6年度分は今すぐ追納すべきですか?加算はいつからかかりますか?

令和6年度分は翌年度が令和7年度なので、令和8年度中は起算2年度目で加算なしです。加算がかかり始めるのは令和9年度以降に追納する場合です。ただし10年以内の制限があるため、古い期間がある方はそちらを優先し、令和6年度分は資金計画に合わせて検討してください。

加算額はどのくらい上乗せされますか?

加算額は経過年数と当時の保険料額で決まり、年度ごとの金額は日本年金機構の「令和8年度中に追納する際の保険料額」表で公表されています。例えば平成28年度の全額免除期間は16,850円、令和5年度は16,770円、令和6年度は加算なしで16,980円です。年度が変わると表も更新されるため、最新の表を確認してください。

追納と学生納付特例の免除はどう違いますか?同時に手続きできますか?

学生納付特例は在学中の保険料納付を猶予する制度で、追納はその猶予期間を後から納めて年金額を増やす制度です。学生納付特例の申請自体も納付期限から2年1カ月前まで遡及できますが、追納は別途、追納申込書で年金事務所へ申請が必要です。年度ごとに申請書が異なるため、それぞれ手続きしてください。

一部免除を受けた月も追納できますか?

4分の3・半額・4分の1免除を受けた月は、当時の一部納付が済んでいる場合のみ追納できます。一部納付が未納のままでは追納できません。追納額は免除割合ごとに異なり、表のとおり全額の場合より少額です。該当する方は年金事務所で納付状況を確認してください。

まとめ

追納の加算額は、免除等の翌年度から3年度目以降に納付するかが境界です。令和8年度中は令和5年度分以前が加算あり、令和6・7年度分は加算なしで、当時の保険料額が適用されます。10年以内の古い期間から納付する原則と、納付書のみで口座振替不可の点を踏まえ、期限が迫る前に年金事務所へ早めにご相談ください。追納で増える年金額の目安(全額免除期間は年約1万円、納付猶予・学生特例期間は年約2万円)も参考に、資金計画を立てて進めることが大切です。