国民健康保険の高額療養費は、診療を受けた月の翌月1日から2年で消滅時効となります。2年を過ぎると原則として支給申請できません。まずは診療月と起算日を確認し、期限内であれば市区町村の国民健康保険窓口へ申請してください。
まず確認:診療月と起算日、2年以内の判定
起算日は原則「診療月の翌月1日」です。目黒区と杉並区の公式案内でも、申請できる期間は「診療を受けた月の翌月1日から2年間」と明記されています。全国健康保険協会の申請書案内でも「高額療養費の消滅時効の起算日は、診療月の翌月1日です」とされています。
月をまたいだ受診は暦月(1日〜末日)ごとに別計算します。1つの病院でも医科・歯科、入院・外来は別計算となり、70歳未満の方は21,000円以上の自己負担のみが合算対象です。
| 診療月 | 起算日(翌月1日) | 2年後の期限(末日) |
|---|---|---|
| 2024年4月10日 | 2024年5月1日 | 2026年4月30日 |
| 2024年8月15日と20日(別病院) | それぞれ2024年9月1日 | 2026年8月31日(別々に判定) |
| 分割で支払い中(4月診療分を6月に完済) | 2024年5月1日(支払日ではない) | 2026年4月30日 |
申請書が届かない場合との違い
国民健康保険では、診療から約3〜4か月後に「高額療養費支給申請のお知らせ」が世帯主宛に送られます。目黒区は「診療月の3か月から4か月後」、杉並区は「約3か月後」と案内しています。医療機関から市区町村への連絡が遅れると送付が遅れることがあります。
通知が届かなくても、2年以内であれば申請できます。杉並区では「一度申請の手続きを行うと、次回以降の申請が手続き不要となり、初回振込口座に自動振込み」となる取扱いも案内されていますが、対象外の費用もあるため振込内容はご確認ください。届かないときは支給申請書の未着としてではなく、時効期間内の支給対象かで判断します。
多数回該当・年間上限・限度額適用認定証との混同に注意
多数回該当は、同じ世帯で過去12か月以内に3回以上高額療養費に該当すると、4回目から自己負担限度額が軽減される仕組みです。厚生労働省の案内では、令和8年8月から年間上限(8月1日〜翌年7月31日)が新設され、長期療養の負担が緩和されますが、2年の時効期間自体は変わりません。
入院前に「限度額適用認定証」を医療機関の窓口に提示すると、窓口支払いが自己負担限度額までとなり、後からの高額療養費申請が不要になる場合があります。認定証は事前申請、支給申請は事後精算と役割が異なります。混同しないようにしてください。
期限を過ぎそうなときの対応手順
診療月を確認する(領収書・診療明細書で暦月ごとに整理し、月またぎは分けて数えます)
起算日(翌月1日)と2年後の末日を計算する(例:2024年4月診療→2026年4月30日期限)
住民票のある市区町村の国民健康保険窓口へ連絡し、支給対象かと必要書類を確認する
高額療養費支給申請書に記入し、振込先口座情報と本人確認書類を添えて窓口または郵送で提出する
期限前のチェックリスト
申請先と問い合わせ先
申請・相談先は住民票のある市区町村の国民健康保険担当課です。厚生労働省の案内でも、市区町村名が記載されている方は市区町村の国民健康保険窓口、健康保険組合や協会けんぽの方は各保険者、後期高齢者は広域連合が窓口とされています。お手元の資格確認書やマイナポータルの資格情報で保険者をご確認ください。全国健康保険協会の方は加入支部へ郵送または電子申請で提出します。
よくある質問
診療月と支払月が違う場合、起算日はどちらですか?
原則は診療月の翌月1日です。杉並区の公式案内でも、分割納付している場合であっても起算日は診療月の翌月1日から進行するとされています。支払日が翌月以降でも起算日は変わりません。
通知が届いていないので申請できないのですか?
通知がなくても2年以内であれば申請できます。診療から約3〜4か月後に送られる「支給申請のお知らせ」が遅れることはあり、市区町村窓口で支給対象かを確認できます。一度申請して口座登録すると、次回以降は自動振込になる場合があります。
2年を1日でも過ぎたら絶対に受け取れませんか?
国民健康保険法第110条の消滅時効により、原則として2年を過ぎると請求権は消滅し支給されません。やむを得ない事情があった場合でも延長制度はありません。期限が近い場合は速やかに市区町村窓口へご相談ください。