病気・けが、妊娠・出産・育児などで30日以上続けて働けない場合は、住所または居所を管轄するハローワークへ申請し、失業手当の受給期間を最長4年まで延長できます。

受給期間延長の対象と延長できる期間

病気・けが、妊娠・出産・育児などで、すぐに働けない方の受給期間延長を整理します。
項目内容
主な対象離職後、病気・けが、妊娠・出産・育児などにより、30日以上続けて職業に就くことができない方
通常の受給期間原則として離職日の翌日から1年間
延長できる期間働くことができない日数。受給期間に加えられるのは最長3年間
延長後の上限通常の1年間と延長3年間を合わせて最長4年間
申請先住所または居所を管轄するハローワーク
提出方法窓口、郵送、代理人による提出

基本手当を受けるには、就職する意思と、いつでも就職できる能力があり、求職活動をしている「失業の状態」であることが必要です。病気や出産などですぐに働けない期間はこの状態に当たらないため、基本手当を受ける代わりに、将来働けるようになった後の受給期間を確保します。

出典:厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」Q2・Q11・Q12、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認

対象になり得る主な理由

30日以上続けて職業に就くことができない主な理由です。実際の対象期間と証明方法は、管轄ハローワークが確認します。

  • 病気やけがの治療・療養
  • 妊娠や出産
  • 乳幼児の育児
  • そのほか、30日以上続けて就職できない事情としてハローワークが確認する理由

申請期限はいつまでか

病気・けが、妊娠・出産・育児などによる延長申請は、30日以上続けて職業に就くことができない状態となった場合に、早めに行うのが原則です。制度上は延長後の受給期間の最後の日まで申請できますが、申請が遅いと、延長が認められても所定給付日数の全部を受けられない場合があります。

離職前から働けない状態が続いていた場合は、離職日の翌日から30日経過した後の取扱いになります。いつから申請できるかを自己判断せず、離職日、働けなくなった日、30日以上続く見込みを管轄ハローワークへ伝えて確認してください。

出典:厚生労働省Q&A Q15、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認

必要書類は受給手続きの前後で異なる

基本手当の受給手続きを済ませているかどうかで、提出する雇用保険書類が変わります。
申請時の状況主な必要書類
まだ基本手当の受給手続きをしていない受給期間延長申請書、延長理由を証明する書類、手元にあるすべての離職票-2
すでに基本手当の受給手続きを済ませた受給期間延長申請書、延長理由を証明する書類、雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知
代理人が提出する上記の該当書類に加えて委任状

受給手続き前に延長申請だけを行う場合、厚生労働省Q&Aでは離職票-1は不要と案内されています。離職票-2を複数持っている場合は、手元にあるものをすべて用意します。

出典:厚生労働省Q&A Q16(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認

受給期間延長を申請する手順

離職日、働けなくなった日、30日以上続く見込み、基本手当の受給手続きを済ませているかを整理します。病気・けがの場合は、療養期間を確認できる資料も手元に用意します。

住所または居所を管轄するハローワークへ連絡し、受給期間延長の対象となるか、申請できる時期、必要な証明書類、受給期間延長申請書の受け取り方を確認します。

受給手続き前なら離職票-2、手続き後なら雇用保険受給資格者証または受給資格通知を用意し、延長理由を証明する書類と受給期間延長申請書をそろえます。

管轄ハローワークへ窓口、郵送、または代理人で提出します。代理人が提出する場合は委任状が必要です。送付先、宛名、本人確認の方法は提出前に確認してください。

交付された受給期間延長通知書を保管します。働ける状態に戻った後の受給手続きや再開手続きで必要になるため、紛失しないようにしてください。

出典:厚生労働省Q&A Q15・Q16(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認

郵送や代理人でも申請できる

受給期間延長は、本人が窓口へ行くだけでなく、郵送または代理人による申請も可能です。療養中や出産前後で来所が難しい場合は、無理に窓口へ行く前に管轄ハローワークへ連絡してください。

働ける状態に戻った後の手続き

延長理由がなくなり、すぐに就職できる状態になったら、速やかに管轄ハローワークで基本手当の受給手続きまたは受給再開の手続きを行います。延長しただけでは、基本手当の支給や求職申込みが自動的に始まるわけではありません。

延長前に基本手当の受給手続きを済ませたかどうかで、回復後の書類が異なります。
延長前の状況回復後に確認する主な書類
受給手続き前に延長した離職票-1・2、個人番号・身元確認書類、写真またはマイナンバーカード、本人名義の口座情報、受給期間延長通知書、延長理由がなくなったことを確認できる書類
受給手続き後に延長した雇用保険受給資格者証または受給資格通知、受給期間延長通知書、延長理由がなくなったことを確認できる書類
出典:厚生労働省Q&A Q17(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認

傷病手当との違い

基本手当の受給手続き後に病気やけがで働けなくなった場合は、受給期間延長だけでなく雇用保険の傷病手当が関係することがあります。
制度主な場面内容
受給期間延長病気・けが、妊娠・出産・育児などで30日以上続けて働けない働けない期間を受給期間に加え、働けるようになった後の受給機会を確保します。
雇用保険の傷病手当基本手当の受給手続き後、病気やけがで15日以上働けない基本手当を受けられない日に、要件を満たすと基本手当と同額の傷病手当を受けられる場合があります。待期中・給付制限中などは対象外です。

病気やけがが30日以上続く見込みの場合は、傷病手当と受給期間延長のどちらを確認すべきか、管轄ハローワークへ相談してください。健康保険の傷病手当金など、他制度の給付を受ける場合も取扱いの確認が必要です。

出典:厚生労働省Q&A Q28(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認

主対象外となる別の延長制度

この記事の申請条件とは期限や上限が異なるため、別制度として確認します。

  • 定年退職などの後、しばらく求職せず休養したい場合:離職日の翌日から2か月以内に申請し、求職申込みをしない期間を最長1年間加えられる場合があります。
  • 離職後に事業を開始した、事業に専念し始めた、または事業準備に専念し始めた場合:一定要件の下で事業期間を受給期間に算入しない特例があります。
  • 高年齢求職者給付金や特例一時金など:基本手当とは受給期間と延長制度が異なるため、対象給付を管轄ハローワークへ確認します。

申請前チェックリスト

管轄ハローワークへ相談する前に確認する項目です。

  • 離職日を確認した
  • 働けなくなった日と30日以上続く見込みを確認した
  • 延長理由と見込み期間を説明できるよう整理した
  • 基本手当の受給手続きを済ませているか確認した
  • 受給手続き前なら手元の離職票-2をすべて用意した
  • 受給手続き後なら雇用保険受給資格者証または受給資格通知を用意した
  • 延長理由を証明する書類の種類と記載内容をハローワークへ確認した
  • 郵送または代理人で提出する場合の送付先・委任状を確認した
  • 申請後に受給期間延長通知書を保管する場所を決めた

よくある質問

失業手当の受給手続きをする前でも延長申請できますか?

できます。受給手続き前に延長する場合は、手元にあるすべての離職票-2、受給期間延長申請書、延長理由を証明する書類を用意します。具体的な提出方法は管轄ハローワークへ確認してください。

入院中や出産前後で窓口へ行けない場合はどうしますか?

郵送または代理人による申請が可能です。送付先、申請書の入手方法、必要な本人確認、代理人用の委任状について、住所または居所を管轄するハローワークへ連絡してください。

申請が遅れても受給期間を延長できますか?

申請できる場合はありますが、遅れるほど受給できる日数を使い切れない可能性が高まります。延長理由が30日以上続くことが分かった時点で、早めに管轄ハローワークへ相談してください。

延長中も失業手当は振り込まれますか?

原則として、働けない期間中に基本手当を受けるための制度ではありません。基本手当の受給手続き後に病気やけがで15日以上働けない場合は、雇用保険の傷病手当が関係することがあるため、管轄ハローワークへ確認してください。

公式情報と確認日

厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」(確認日:2026年7月27日)厚生労働省・2026-07-27確認ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認ハローワークインターネットサービス「ハローワーク等所在地情報」(確認日:2026年7月27日)ハローワークインターネットサービス・2026-07-27確認

次にすること

離職日、働けなくなった日、30日以上続く見込み、基本手当の受給手続きを済ませているかを整理し、住所または居所を管轄するハローワークへ連絡してください。申請できる日、証明書類、郵送先を確認してから書類を準備します。

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