1年間にもらった財産の合計が110万円を超えた方は、翌年2月1日から3月15日までに贈与税の申告が必要です。所得税の確定申告とは別の手続きで、納税地を所轄する税務署へe-Tax・郵送・持参で提出します。

手続きの概要

贈与税の申告は、個人から財産をもらったときに、その年の1月1日から12月31日までの合計額で判定します。合計額から基礎控除額110万円を差し引き、残額に税率を掛けて税額を計算します。所得税の確定申告とは正式名称・様式・提出時期・提出先の扱いが異なる別の手続きです。国税庁の贈与税Q&Aと申告手続案内で確認しています。確認日は2026年9月10日です。

対象者|申告が必要な方

次のいずれかに当てはまる方は贈与税の申告が必要です。

  • 暦年課税で、1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円を超えるとき
  • 相続時精算課税を選ぶ贈与者からの1年間の合計額が110万円を超えるとき(初めて選ぶ年は相続時精算課税選択届出書が必要です)
  • 住宅取得等資金の非課税や配偶者控除の特例を使うときは、税額が0円でも期限内申告が必要です
  • 法人からの贈与は贈与税の対象外で、所得税等の扱いになります

110万円の判定は、2人以上からもらった場合や同じ人から複数回もらった場合も合計します。たとえば父から100万円と祖母から50万円を同じ年にもらった場合、合計150万円で110万円を超えるため申告が必要です。一般税率と特例税率の区分は、贈与者の続柄と受贈者の年齢で決まります。直系尊属から18歳以上の子や孫への贈与は特例税率、それ以外や18歳未満の受贈者は一般税率です。

期限・提出先・提出方法

提出時期は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までです。期限日が土日祝日に当たるときは翌平日が期限になります。令和7年分は令和8年2月2日から3月16日までと案内されています。全国共通の原則です。

提出方法の比較
方法内容注意点
e-Tax確定申告書等作成コーナーで作成し自宅から送信事前の利用開始手続と利用可能時間の確認が必要です
郵送住所地の所轄税務署または業務センターへ郵便・信書便で送付通信日付印が提出日になります
持参住所地の所轄税務署の受付へ持参、時間外収受箱への投函も可能です開庁時間は8時30分から17時までで、閉庁日は受付していません

所得税の確定申告書とまとめて1枚で済ませることはできません。贈与税は贈与税の申告書を使い、納税地を所轄する税務署へ提出します。令和7年1月以降、申告書等の控えへの収受日付印の押なつは行っていません。正本のみを提出し、控えは自分で作成・保管して提出年月日を記録します。

必要書類と申告書の組み合わせ

申告書の組み合わせ
申告内容使う申告書
暦年課税のみ第一表
相続時精算課税のみ第一表と第二表
暦年課税と相続時精算課税の両方第一表と第二表
住宅取得等資金の非課税と暦年課税第一表と第一表の二

主な添付書類の分岐

  • 特例税率で課税価格が300万円を超えるときは、戸籍謄本等で氏名・生年月日と直系卑属であることを証する書類が必要です。過去に同じ贈与者で提出済みなら第一表の過去の申告状況欄に年分と税務署名を記入し重ねて提出は不要です
  • 相続時精算課税を初めて選ぶときは相続時精算課税選択届出書と、贈与日以後に作成された戸籍謄本等で氏名・生年月日と推定相続人または孫であることを証する書類が必要です
  • 配偶者控除の特例では戸籍謄本・戸籍の附票の写し・登記事項証明書等が必要です
  • 申告書提出時はマイナンバーの記載と本人確認書類の提示または写しの添付が必要です
  • 重複する添付書類は重ねて提出する必要はありません

手順1:1年間の合計額と課税方式を確認する

1月1日から12月31日までの贈与をすべて集計し、110万円を超えるか確認します。相続時精算課税を使う贈与者がある場合は、贈与者ごとに暦年課税か相続時精算課税かを切り分けます。初めて相続時精算課税を選ぶ贈与者がある場合は選択届出書の準備も進めます。

手順2:申告書と添付書類をそろえる

国税庁の様式一覧や確定申告書等作成コーナーで該当年の様式を使います。特例税率で300万円を超える場合の戸籍謄本、相続時精算課税の選択届出書と戸籍謄本、マイナンバーと本人確認書類など、自分の申告内容に必要な分だけをそろえます。

手順3:期限内に提出する

e-Tax・郵送・持参のいずれかで、2月1日から3月15日までに提出します。郵送は業務センター宛てになる場合があるため送付先を確認し、持参は納税地の所轄税務署へ持ち込みます。提出後は納付が必要な税額の納付方法も確認します。

注意点・よくある失敗

申告前後のつまずき

  • 所得税の確定申告の用紙や期限と混同し、2月中旬から3月中旬の所得税期間だけを意識して贈与税の2月1日開始を見落とす
  • 110万円以下でも相続時精算課税の初回選択や非課税特例では申告や届出が必要なのに不要と判断する
  • 複数人からの贈与を1人ごとに判定し、合計110万円超を見落とす
  • 特例税率の300万円超の戸籍謄本を毎年重複して用意し、過去提出の記載省略を使わない
  • 古い年分の様式や速算表で計算する

所得税の確定申告と贈与税の申告は別ですか。

別です。贈与税は贈与税の申告書を使い、翌年2月1日から3月15日までに納税地の税務署へ提出します。確定申告書等作成コーナーから贈与税の申告書を作成し、e-Tax・郵送・持参で出します。

110万円以下なら何もいりませんか。

暦年課税だけで合計110万円以下なら原則申告は不要です。ただし相続時精算課税を初めて選ぶ年は選択届出書が必要で、110万円超の判定も別に行います。住宅取得等資金の非課税や配偶者控除を使う場合も期限内申告が必要です。

戸籍謄本は毎年必要ですか。

特例税率で課税価格300万円超などの条件に当てはまるときに必要です。過去に同じ贈与者で提出済みなら、第一表の過去の申告状況欄に年分と税務署名を記入し重複提出は不要です。贈与日以後に作成されたものを用意します。

国税庁の贈与税Q&A、贈与税の申告手続案内、暦年課税の計算と税率の3点を2026年9月10日に確認しました。制度の適用は贈与を受けた年分で判断します。個別の評価や特例の可否は国税庁の案内または所轄税務署へ確認します。当サイトの内容は参考情報です。

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