結論:給与年収850万円超で23歳未満の扶養親族がいる方は、年末調整で所得金額調整控除申告書を勤務先へ提出します。控除額は(年収−850万円)×10%で上限15万円です。共働きで条件を満たせば夫婦双方が受けられます。国税庁の令和8年4月1日現在情報で確認しています。

手続きの概要

所得金額調整控除は、一定の給与所得者の税負担を調整するため、給与所得から一定額を差し引く所得控除です。子ども・特別障害者等を有する者等の控除は年末調整で適用できます。対象者は勤務先へ所得金額調整控除申告書を提出します。令和7年分は基礎控除申告書等との兼用様式で申告します。

対象者と控除額

子育て世帯で問題になるのは、次の2の要件です。年齢は12月31日の現況で判定します。

子育て世帯の要件と控除額(令和8年4月1日現在)
項目内容
対象その年の給与等の収入金額が850万円を超える居住者で、年齢23歳未満の扶養親族を有する人
控除額(給与等の収入金額−850万円)×10%。1,000万円超は1,000万円で計算し、上限15万円。1円未満は切上げ
例年収900万円の場合:(900万円−850万円)×10%=5万円

判定フロー:あなたは対象ですか

次の順で確認します

  1. 年末調整の対象となる給与の総額が850万円を超えますか。超えない場合は対象外です。
  2. 12月31日時点で年齢23歳未満の扶養親族がいますか。いる場合は対象です。
  3. 給与年収2,000万円超など年末調整の対象外に当たりませんか。当たる場合は年末調整では適用できません。
  4. 給与と年金の双方がある方の控除を受けたい場合は、年末調整ではなく確定申告が必要です。

所得金額調整控除申告書の書き方と提出手順

兼用申告書の所得金額調整控除欄に記載する

令和7年分の兼用様式(基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書)の所得金額調整控除欄に、要件に該当する扶養親族等を記載します。記載例は国税庁の給与所得者向けページで確認できます。

勤務先へ提出する

その年最後に給与等の支払を受ける日の前日までに、勤務先へ提出します。実際は勤務先が定める期限までに提出します。税務署長から提出を求められるまでは、勤務先が保存します。

控除額の計算は勤務先が行うことを確認する

控除額は勤務先が計算式により計算し、給与所得から差し引きます。計算結果が年末調整で反映されていることを源泉徴収票等で確認します。

提出期限と提出先

提出先は勤務先のみです。税務署や市区町村へ直接提出する必要はありません。850万円を超えるかどうかの判定は、年末調整の対象となる給与の総額で行います。

年末調整に間に合わなかった場合

年末調整で申告し忘れた場合や、年末調整の対象外だった場合は、確定申告での申告をご検討ください。適用の可否や必要書類は所轄税務署の案内で確認します。

よくある誤解と注意点

混同しやすいポイント

  • 扶養控除と異なり、所得金額調整控除は夫婦双方が受けられる場合があります。扶養控除の取扱いと混同しないでください。
  • 子の年齢は12月31日の現況で判定します。年の中途の年齢では判定しません。
  • 年収1,000万円超は1,000万円で計算し、上限15万円です。

チェックリスト:提出前に確認

提出直前の最終確認

共働きで夫婦とも年収850万円超の場合、どちらが申告しますか。

23歳未満の扶養親族がいるなど要件を満たせば、夫婦双方が所得金額調整控除を受けられます。扶養控除のようにどちらか一方に絞る必要はありません。

年収1,000万円を超えると控除額はいくらですか。

1,000万円超は1,000万円で計算します。(1,000万円−850万円)×10%で15万円が上限です。

年末調整で出し忘れたらどうなりますか。

確定申告での申告をご検討ください。申告先や必要書類は所轄税務署の案内で確認します。

次の手続き:該当する方は勤務先の期限までに兼用申告書を提出してください。年末調整を過ぎた場合や対象外の場合は、確定申告の要否を所轄税務署へご確認ください。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は管轄の行政機関等の最新案内をご確認ください。