相続土地国庫帰属制度で承認を受けた後に、負担金を通知到達日の翌日から30日以内に納付しないと承認が失効します。失効した場合は同じ土地でも最初から申請し直す必要があり、審査手数料も改めて必要です。納付は納入告知書を添えて日本銀行で行い、法務局で現金払いはできません。
承認後の負担金とは何か
相続土地国庫帰属制度では、国が管理することになった土地について、元の所有者が管理負担を免れる程度に応じて、国に生じる管理費用の一部を負担します。承認を受けた人は、国有地の種目ごとに管理に要する10年分の標準的な費用を考慮して算定した負担金を納付します。負担金の納付は承認を受けたときの一度のみです。金額は種目や区域で決まります。
負担金の基本
- 10年分の管理費用相当額を承認時に一度だけ納付します
- 金額は土地の種目や区域の分類で決まります
- 負担金が納付された時点で土地の所有権が国に移転します
- 審査手数料とは別で、審査手数料は1筆当たり14,000円の収入印紙で納付します
30日の起算日と期限の数え方
負担金の納付期限は、負担金の通知が到達した日の翌日から30日以内です。到達日その日は含めず、翌日を1日目として数えます。郵送で受け取った場合は、配達された日ではなく、通知が到達した日が基準です。不在で受け取れなかった場合は、受け取りが遅れるほど期限の残りが短くなりますので、早めに受け取ります。土日祝日を除くという扱いではありませんので、暦日で数えます。期限日が迫っている場合は、納付先の営業時間も確認します。
期限の確認項目
納付方法と納付先
国庫帰属の申請が承認された場合、法務局から負担金の通知とともに納入告知書が送付されます。納入告知書に記載された負担金額を、期限内に納入告知書を添えて日本銀行の本店、代理店、歳入代理店で納付します。歳入代理店には都市銀行、ゆうちょ銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、農協や漁協などが含まれます。
納付で間違えやすい点
- 法務局に直接現金を持参して支払うことはできません
- 納入告知書を添えて日本銀行で納付します
- 共有者の場合は代表者1人が納入告知書を受け取って納付します
- 負担金の納付があって初めて所有権が国に移転します
期限内に納付しないと承認が失効します
負担金が期限内に納付されない場合、国庫帰属の承認が失効します。失効後に同じ土地について国庫帰属を希望する場合は、最初から申請し直す必要があります。一部の書類だけを出し直す方法ではありません。改めて申請する場合は、審査手数料として土地1筆当たり14,000円相当の収入印紙が改めて必要になります。手数料は納付後に申請を取り下げた場合や、却下や不承認になった場合でも返還されません。
失効後に再申請するときの確認順
失効の事実と再申請の要否を整理します。納付期限を過ぎたか、納入告知書の金額を納付できたかを確認します。
再申請先を確認します。承認申請は土地が所在する都道府県の法務局または地方法務局の本局の不動産登記部門に提出します。支局や出張所では受付できません。
申請書と添付書類を用意し直します。位置や範囲を示す図面、境界点を明らかにする写真、土地の形状を示す写真、申請者の印鑑証明書などが全員に必要です。遺贈や名義違いがある場合は追加書類が必要です。
審査手数料14,000円分の収入印紙を申請書に貼って提出します。窓口では事前連絡が推奨され、郵送では書留郵便やレターパックプラスで本局へ送付します。
取下げや却下・不承認との違い
承認前の取下げ、申請できない土地としての却下、承認できない土地としての不承認は、承認後の失効とは段階が異なります。建物がある土地、担保権などが設定されている土地、境界が明らかでない土地などは申請自体ができません。崖や地上の有体物などで管理に過分な費用がかかる土地は承認されません。承認後に負担金を払わなかった場合は、これらとは別に承認が失効します。いずれの場合も納付済みの審査手数料は返還されません。
| 場面 | 確認すること |
|---|---|
| 申請後の引っ越しや氏名変更 | 申請した法務局へ必ず連絡します |
| 申請者の死亡 | 相続した人は相続開始から60日以内に法務局へ申出て継続できます |
| 共有での申請 | 共有者全員で共同して申請し、負担金は代表者が納付します |
よくある質問
負担金を30日以内に納付しなかったらどうなりますか?
承認は失効します。同じ土地を希望する場合は最初から申請し直す必要があり、一部の補正では続けられません。改めて審査手数料が必要です。
法務局の窓口で負担金を現金で払えますか?
できません。納入告知書を添えて日本銀行の本店、代理店、歳入代理店で納付します。法務局へ現金を持参しても支払えません。
共有で承認された場合、負担金は誰が払いますか?
代表者1人が納入告知書を受け取って納付します。共有者全員が個別に分割して納付する方法ではありません。特例の申出をする場合は申請から承認までの間に本局へ提出します。