国民年金第1号被保険者が出産する場合は、単胎なら4か月間、多胎妊娠なら6か月間の保険料が免除されます。免除期間は保険料を納めた期間として年金額に反映されますが、自動適用ではないため、マイナポータル・市区町村窓口・郵送のいずれかで届出が必要です。

国民年金の産前産後免除の概要

対象者、免除期間、届出時期、提出方法を整理します。
確認項目内容
対象者出産日が2019年2月1日以降の国民年金第1号被保険者
単胎の免除期間出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間
多胎妊娠の免除期間出産予定日または出産日が属する月の3か月前から6か月間
届出開始出産予定日の6か月前から
出産後の届出可能。日本年金機構は早めの届出を案内
提出方法マイナポータル、市区町村窓口、郵送
年金額への反映免除期間も保険料を納めた期間として老齢基礎年金額に反映
付加保険料産前産後期間も納付可能
出典:日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認

対象者と「出産」の範囲

対象となるのは、国民年金第1号被保険者として出産する方です。自営業・フリーランス、無職、学生などでも、第1号被保険者に該当していれば届出を確認します。出産日が2019年2月1日以降であることが要件で、任意加入期間は対象外です。

この制度でいう出産には、妊娠85日(4か月)以上の出産が含まれます。死産、流産、早産の場合も、妊娠85日以上であれば対象となり得ます。死産等の届出では、死産証明書などの確認書類を用意します。

出典:日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認

免除される4か月・6か月の数え方

出産予定日または出産日が属する月を基準に、月単位で免除期間を数えます。
妊娠の区分免除期間例:出産月が8月
単胎出産月の前月から4か月間7月・8月・9月・10月
多胎妊娠出産月の3か月前から6か月間5月・6月・7月・8月・9月・10月

届出時点に応じて、出産予定日または実際の出産日が属する月を基準にします。月の途中で出産しても日割りではなく、対象となる月の保険料が免除されます。

出典:日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度にかかるQ&A」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認

必要書類は出産前・出産後・死産で異なる

紙で届け出る場合の主な必要書類です。電子申請では画面の案内に従って入力・添付します。
届出の時期・状況用意するもの
共通国民年金被保険者関係届書(申出書)
出産前母子健康手帳、または医療機関が発行した出産予定日等の証明書のいずれか一つ
出産後出産日・身分関係・単胎または多胎を確認できる書類。原則添付不要
出産後で被保険者と子が別世帯出生証明書など、出産日と親子関係を確認できる書類
死産死産証明書、死胎埋火葬許可証、母子健康手帳、医療機関が発行した証明書のいずれか一つ
マイナンバー記載の届書を郵送本人確認書類の写しと、必要に応じて本人確認書類添付台紙
出典:日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」「ケース13:国民年金第1号被保険者が出産を予定している(出産をした)とき」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認

産前産後免除を申請する手順

現在の年金加入区分を確認します。国民年金第1号被保険者であるか、退職や扶養から外れたことにより第1号への加入手続きも必要かを整理してください。

出産予定月と単胎・多胎の区分から、免除される月を確認します。単胎は出産月の前月から4か月、多胎妊娠は3か月前から6か月です。

出産前、出産後、死産等の状況に応じた確認書類を用意します。紙申請では国民年金被保険者関係届書(申出書)を使用します。

マイナポータル、市区町村窓口、郵送から提出方法を選びます。紙の届出先は、住民登録のある市区町村の国民年金担当です。

提出後は、マイナポータルの申請状況または届出先の案内で処理状況を確認します。前納済みの保険料がある場合は、還付や今後の振替方法も確認してください。

マイナポータルでオンライン申請する方法

電子申請を始める前に準備するものです。

  • マイナンバーカード
  • 利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁)
  • 券面事項入力補助用暗証番号(数字4桁)
  • マイナンバーカードを読み取れるスマートフォンなど
  • 必要な確認書類のJPEGまたはPDFデータ

マイナポータルでは次の流れで申請します。

  1. マイナポータルへログインし、トップ画面の「年金」を選びます。
  2. 「国民年金に加入する方・加入中の方の手続き」を選びます。
  3. 「産前産後の保険料免除」を選びます。
  4. すでに第1号被保険者なら「国民年金に加入中の方」を選びます。加入手続きも必要なら「国民年金に加入中でない方」を選びます。
  5. 券面事項入力補助用暗証番号を入力してマイナンバーカードを読み取ります。
  6. 画面の案内に従い、出産予定日または出産日、単胎・多胎などを入力し、必要書類を添付します。
  7. 入力内容と個人情報の取扱いを確認して送信します。申請後は申請状況照会で受付状況と審査結果を確認します。
出典:日本年金機構「電子申請(マイナポータル)」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認

市区町村窓口・郵送で申請する方法

窓口または郵送で手続きする場合は、日本年金機構の現行様式「国民年金被保険者関係届書(申出書)」を使用します。住民登録のある市区役所・町村役場の国民年金担当へ提出してください。窓口名、受付時間、郵送先は自治体の案内で確認します。

紙申請では次の点を確認します。

  • 出産予定日または出産日、単胎・多胎の区分を正確に記入する
  • 出産前・出産後・死産等の状況に合う確認書類を添える
  • マイナンバーを記入して郵送する場合は本人確認書類の写しを添える
  • 出産後に確認書類を省略する場合は、処理に時間がかかる可能性を考慮する
  • 書類が不足する場合は、提出前に市区町村の国民年金担当または年金事務所へ確認する

届出前の注意点

産前産後免除では、次の点を見落とさないようにしてください。

  • 出産しただけでは自動で免除されないため、必ず届出を行う
  • 第1号被保険者に該当するかを確認する。任意加入期間は対象外
  • 単胎は4か月、多胎妊娠は6か月で、免除開始月が異なる
  • 妊娠85日以上の死産・流産・早産も対象となり得る
  • 一般の免除・納付猶予や学生納付特例が承認済みでも、産前産後免除を別に届け出る
  • 前納済みの場合は還付と今後の振替方法を確認する
  • 産前産後期間も付加保険料は納付できる

申請前チェックリスト

提出前に確認する項目です。

  • 国民年金第1号被保険者であることを確認した
  • 出産日が2019年2月1日以降であることを確認した
  • 出産予定月または出産月と、単胎・多胎を確認した
  • 4か月または6か月の免除対象月を確認した
  • 出産前・出産後・死産等に応じた必要書類を用意した
  • マイナポータル・窓口・郵送の提出方法を決めた
  • 郵送先と自治体の国民年金担当窓口を確認した
  • 前納済み保険料の有無を確認した
  • 一般の免除等が承認済みでも産前産後免除を届け出ることを確認した

よくある質問

出産後に制度を知った場合でも申請できますか?

申請できます。日本年金機構は出産後の届出も可能と案内しています。出産後の確認書類は原則添付不要ですが、省略すると審査・認定まで1か月程度かかる場合があります。

流産や死産でも産前産後免除の対象ですか?

妊娠85日(4か月)以上であれば対象となり得ます。死産証明書、死胎埋火葬許可証、母子健康手帳、医療機関の証明書のいずれか一つを用意して届け出ます。

保険料を前納済みでも届出する意味はありますか?

あります。日本年金機構のQ&Aでは、すでに納付した産前産後期間の保険料は還付されると案内しています。口座振替やクレジットカード前納を利用中の方は、振替方法の変更も年金事務所へ確認してください。

すでに国民年金保険料の免除を受けている場合も申請が必要ですか?

産前産後免除の届出が可能です。産前産後免除の期間は、保険料を納付した期間として老齢基礎年金額に反映されるため、対象となる場合は別に届け出てください。

会社員や配偶者の扶養に入っている人も対象ですか?

国民年金の産前産後免除は第1号被保険者が対象です。会社員等の第2号被保険者や、厚生年金加入者に扶養される第3号被保険者は対象外です。勤務先や加入制度の出産・休業に関する手続きは別に確認してください。

付加保険料も納められなくなりますか?

産前産後期間は通常の国民年金保険料が免除されますが、付加保険料は納付できます。付加保険料を利用している方は、納付方法を年金事務所へ確認してください。

公式情報と確認日

日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認日本年金機構「ケース13:国民年金第1号被保険者が出産を予定している(出産をした)とき」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認日本年金機構「電子申請(マイナポータル)」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度にかかるQ&A」(確認日:2026年7月27日)日本年金機構・2026-07-27確認

次にすること

まず、現在の年金加入区分と出産予定月を確認し、単胎なら4か月、多胎妊娠なら6か月の免除対象月を整理してください。出産予定日の6か月前になったら、母子健康手帳等を用意し、マイナポータルまたは住民登録のある市区町村で届出を進めます。退職や扶養変更で第1号への加入手続きも必要な場合は、加入と産前産後免除をあわせて確認してください。

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