9月下旬になっても扶養親族等申告書が届かないときは、令和8年分から源泉徴収対象額が引き上げられ送付対象外になったか、ペーパーレス登録・旧法・国外居住・共済別送付・住所不備のいずれかを確認します。対象の方で届かない場合は、年金事務所の余白用紙、機構HPのPDF(764KB)再印刷、マイナポータル+ねんきんネットの電子申請のいずれかで提出でき、記載期限を過ぎても令和8年2月の最初の年金支払まで遡って所得税が再計算されます。

この記事でわかること

この記事でわかること

  • 届かないときの結論と令和8年分の送付対象外になる条件
  • 9月下旬までに届かない主な5つの原因と切り分け方
  • 年金事務所・PDF再印刷・マイナポータル電子申請の3つの入手・提出ルート
  • 提出先の2つの郵便番号と郵送料、期限後に遡及される仕組み
  • 共済組合・企業年金連合会との問合先の違いと扶養親族等申告書相談ダイヤル

届かない前提:誰にいつ届くのか

公的年金等の受給者の扶養親族等申告書は、日本年金機構から老齢または退職を支給事由とする年金(障害・遺族年金は非課税で対象外)を受けており、年金額が源泉徴収の対象となる方へ、令和7年9月10日(水)より順次郵送されます。到着は9月下旬から10月上旬が目安で、マイナポータル連携済みで電子申請の案内を受け取った方や、事前にペーパーレス登録した方は紙の申告書は送付されず、マイナポータルのお知らせで案内されます。

令和8年分から源泉徴収対象額が引き上げ
区分令和7年分まで令和8年分から
65歳未満の方108万円以上155万円以上
65歳以上の方158万円以上205万円以上
退職共済年金の受給者で老齢基礎年金あり退職共済年金額80万円以上退職共済年金額127万円以上

日本年金機構の令和8年分案内(更新日2026年4月1日)では、税制改正により対象額が引き上げられたため、これまで毎年申告書が届いていた方でも令和8年分は源泉徴収の対象外となり申告書が送付されない場合があり、送付されない方は申告書の提出自体が不要と明記されています。ただし、年金が源泉徴収の対象外でも個人住民税の課税対象となる場合は、住民税の控除を受けるために市区町村への申告が必要になることがあります。

届かない主な原因5つと切り分け

届かない主な原因

  • 原因1 令和8年分の対象外:年金額が上表の基準未満で源泉徴収自体が発生しない。送付されないのが正常で、申告書の提出も不要です
  • 原因2 住所・氏名の不一致や返戻:転居後に年金事務所への住所変更が未届、氏名変更未届、郵便の転送期間切れ、長期不在で保管期限切れ。日本年金機構の登録住所が住民票と異なる場合に発生します
  • 原因3 ペーパーレス登録・電子申請済み:前年に電子申請で提出した方や7月末までにペーパーレス登録した方は、紙の申告書は省略されマイナポータルのお知らせのみになります。期限までに提出がない方へは別途書面で案内が届きます
  • 原因4 共済・企業年金連合会分は別送付:国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済、企業年金連合会の年金は各実施機関から別途案内されます。日本年金機構からの郵送を待っても届きません
  • 原因5 旧法や国外居住などで電子・紙の対象外:旧法老齢年金を受給している方はねんきんネットが使えず電子申請の対象外、国外居住の配偶者・扶養親族を申告する方は添付書類が必要で電子申請の対象外のため紙での手続きが必要です

原因別の確認と再発行・提出手順

届かないときは、原因を順に切り分けて再発行・提出します。日本年金機構の案内では、紛失・き損した方は機構HPからPDFを印刷して提出する方法と、年金事務所で余白用紙を入手する方法、マイナポータルでの電子申請が案内されています。

手順1:送付対象かを確認する。年金額が令和8年分の基準(65歳未満155万円、65歳以上205万円)以上か、ねんきんネットの年金記録や前年の源泉徴収票、共済組合の案内で確認します。基準未満なら申告書は届かなくて正常です。

手順2:住所と送付元を確認する。日本年金機構の登録住所が現住所と一致しているか、共済年金は共済組合が送付元か、マイナポータルのお知らせに電子案内が来ていないかを確認します。

手順3:入手方法を3つの中から選ぶ。A 年金事務所で余白用紙を受け取る(最寄りの年金事務所)、B 機構HPの「令和8年分扶養親族等申告書(PDF 764KB)」を印刷する、C マイナポータルとねんきんネットを連携して電子申請する(マイナンバーカードと署名用電子証明書のパスワード(6〜16桁)が必要)

3つの入手・提出ルートの比較
ルート入手方法提出方法向いている方
A 年金事務所最寄りの年金事務所で余白用紙を入手返信用封筒または持参で機構へ郵送紙で確実に手続きしたい方、旧法・国外居住の方
B PDF再印刷機構HPからPDF(764KB)を印刷記入して下記2つの郵便番号へ郵送(切手110円)自宅で今すぐ用紙を用意したい方
C 電子申請マイナポータルのお知らせまたは「年金」からねんきんネットへ遷移ねんきんネットで入力し電子署名して送信(紙提出不要)マイナンバーカードとスマホ・PCがある方、ペーパーレス希望の方

手順4:記入する。前年に提出した方は申告書に前年内容が印字されており、変更がなければ「ア.前年から変更なし」に丸と氏名のみで提出できます。変更がある場合のみ該当欄を追記します。押印は不要で、楷書でわかりやすく記入します。国外居住の配偶者等を申告する場合は親族関係書類と送金関係書類を添付します。

手順5:提出して反映を確認する。紙は同封の返信用封筒または機構HPに記載の専用郵便番号へ郵送します。提出後は令和8年2月の最初の年金支払まで遡って源泉徴収税額が再計算されます。電子申請はマイナポータルの「やること」で「完了」「処理中」「要再申請」の受付状況を確認できます。

提出先と郵送料

紙の扶養親族等申告書の提出先は、返信用封筒に記載の専用郵便番号か、機構HPに記載の2つの提出先です。普通郵便の場合は110円の切手を貼って投函します。

提出先

  • 〒119-0314 杉並南郵便局留 日本年金機構 令和8年分申告書受付担当宛(郵便番号のみで住所記入不要の私書箱)
  • 〒119-0220 東京都杉並区高井戸西3丁目5番24号 日本年金機構 令和8年分申告書受付担当宛

期限を過ぎたらどうなる?

申告書に記載の提出期限を過ぎても、なるべく早く提出すれば令和8年2月の最初の年金支払まで遡って所得税が再計算されます。日本年金機構では、令和7年9月から11月に申告書を送付し未提出の方へ、令和8年2月6日(金)に再度のお知らせを送付すると案内しています。すでに提出済みの方に届いた場合は行き違いのため再提出は不要です。控除に該当しない方(障害者・寡婦等に該当せず扶養親族等もいない方)は提出自体が不要で、提出しなくても不利益はありません。提出しないまま放置すると、扶養親族等の控除がないものとして源泉徴収され税額が多くなりますが、翌年の確定申告で精算し還付を受けることができます。

期限後の扱い

  • 期限後提出でも令和8年2月の初回支払まで遡及して再計算される
  • 2月6日の再度のお知らせは未提出者向けの再案内。提出済みなら再提出不要
  • 控除対象者がいない方は提出不要(提出しなくても罰則なし)
  • 提出しないと控除なしで源泉徴収が多くなるが確定申告で還付の精算が可能

マイナポータルで電子申請する方法と対象外

電子申請は、日本年金機構から扶養親族等申告書が送付される方が対象です。年金額が基準未満で送付対象外の方は電子申請も利用できません。マイナポータルとねんきんネットの連携が済んでいる方は、マイナポータルのお知らせから直接ねんきんネットの入力画面へ進めます。

電子申請に必要なものと対象外

  • 必要なもの:本人のマイナンバーカード、署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16桁)、マイナンバーカード対応スマホまたはICカードリーダ付きPC
  • 対象外1:旧法老齢年金(昭和61年3月31日以前に受給権が発生)を受給している方(ねんきんネット利用不可のため)
  • 対象外2:国外居住の配偶者・扶養親族を控除対象とする方(親族関係・送金関係書類の添付が必要なため紙での提出が必要)

複数の年金(老齢基礎・厚生年金と退職共済年金など)がいずれも源泉徴収対象となる場合、申告書は年金ごとに作成します。どちらの申告書にも扶養親族等を入れて提出すると確定申告で追加納付が生じることがあり、片方のみに入れると源泉徴収が多くなり確定申告で還付になることがあるため、控除を受ける年金を選択して提出します。申告内容の誤りはねんきんネットで修正して再提出できますが、扶養状況が提出後に変わった場合は再提出ではなく翌年の確定申告で精算します。

共済・企業年金側で届かない場合の問合先分岐

公的年金の実施機関ごとに送付元が異なります。日本年金機構以外から年金を受けている方は、そちらの問合先へご確認ください。

問合先の分岐

  • 日本年金機構(厚生年金・国民年金の老齢年金):扶養親族等申告書お問い合わせダイヤル 0570-081-240 または最寄りの年金事務所
  • 国家公務員共済組合・地方公務員共済組合・私学共済:各共済組合
  • 企業年金連合会の年金:企業年金連合会

問い合わせ先と受付時間

記入方法や提出先に迷ったときは、扶養親族等申告書のお問い合わせダイヤルまたは年金事務所へご相談ください。市町村や厚生労働省では対応できません。

問い合わせ先と受付時間
窓口電話番号受付時間
扶養親族等申告書お問い合わせダイヤル0570-081-240(050からは03-6837-9932)月曜8:30〜19:00、火〜金8:30〜17:15(月曜祝日は翌開所日19:00まで)、第2土曜9:30〜16:00。日祝・第2以外の土曜・12/29〜1/3は休み
ねんきんダイヤル0570-05-1165(IP・PHSは03-6700-1165)同上
最寄りの年金事務所日本年金機構HP「相談・手続き窓口」で検索平日8:30〜17:15、週初めは19:00まで、第2土曜9:30〜16:00

よくある質問

扶養親族等申告書を提出しないとどうなりますか?

配偶者控除や扶養控除などの人的控除がないものとして所得税が源泉徴収され、年金から差し引かれる税額が多くなります。扶養親族等がいるのに提出しないと損になりますが、確定申告で控除を申告すれば還付として精算できます。控除対象者がいない方は提出不要で、不提出による不利益はありません。

障害年金や遺族年金のみを受けています。申告書は届きますか?

届きません。障害年金や遺族年金は非課税で源泉徴収の対象外のため、扶養親族等申告書の送付対象外です。申告の必要はありません。

住所変更をしたら届かなくなりました。どうすれば再発行できますか?

日本年金機構の登録住所が現住所と異なる可能性があります。年金事務所で住所変更とあわせて、扶養親族等申告書の余白用紙を入手するか、機構HPのPDF(764KB)を印刷して記入し、上記の専用郵便番号へ郵送してください。電子申請が使える方はマイナポータルから提出できます。

電子申請と紙のどちらで出すべきですか?

いずれか一方で構いません。電子申請で提出すれば紙の提出は不要で、提出後はマイナポータルの「やること」で受付状況(完了・処理中・要再申請)を確認できます。電子申請すると翌年以降は紙の申告書は送付されずマイナポータルのお知らせのみになります。紙が必要な方はペーパーレス登録の解除ができます。

まとめ:次にやることチェックリスト

次にやること

扶養親族等申告書が届かないときは、まず令和8年分の対象外で送付されないのが正常かを確認し、対象なのに届かない場合だけ再発行・提出へ進むとスムーズです。住所不備や共済別送付、ペーパーレス登録の有無を切り分けたうえで、年金事務所・PDF再印刷・マイナポータルのいずれかで手続きし、控除を確実に反映させましょう。迷ったときは扶養親族等申告書お問い合わせダイヤル(0570-081-240)または年金事務所へご相談ください。