国民年金の学生納付特例を申請し忘れても、申請書が受理された月から2年1ヶ月前までの期間であれば遡って申請できます。たとえば2026年8月に申請すれば2024年7月分まで遡及が可能です。1枚の申請書で申請できるのは4月から翌年3月までの12ヶ月分で、複数年度にまたがる場合は年度ごとに申請書が必要です。窓口・郵送・マイナポータルのいずれでも手続きできます。

対象者と所得基準を確認します

学生納付特例は、申請年度の前年所得が一定額以下の学生が対象です。家族の所得は問いません。所得基準は「128万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等」で審査されます。大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、専修学校、各種学校(修業年限1年以上)などに在学する方が対象で、夜間・定時制・通信課程の方も含まれます。対象校かどうかは日本年金機構の「学生納付特例対象校一覧」で確認できます。

いつまで遡れるか:2年1ヶ月の数え方

日本年金機構の公式案内では「保険料の納付期限から2年を経過していない期間(申請時点から2年1カ月前までの期間)について遡って申請できる」とされています。すでに保険料を納付済みの月は対象外です。例えば2026年8月に申請書が受理された場合、2024年7月分まで遡及できます。2024年6月以前の分は時効で申請できません。

学生納付特例の申請可能期間と審査対象所得(令和8年4月時点)
年度申請が可能な期間審査対象の前年所得
令和6年度分令和6年4月〜令和7年3月令和5年中所得
令和7年度分令和7年4月〜令和8年3月令和6年中所得
令和8年度分令和8年4月〜令和9年3月令和7年中所得

1枚の申請書で申請できる期間と複数年度の注意点

学生納付特例の年度は4月から翌年3月までです。1枚の申請書で申請できるのはこの12ヶ月間のみで、複数年度をまとめて1枚で申請することはできません。複数年度を遡及したい場合は、年度ごとに申請書を提出します。たとえば令和6年度分と令和7年度分の両方を遡及する場合は、令和6年度用と令和7年度用の2枚が必要です。

納付期限の2年後が申請期限となるため、月ごとの期限は日本年金機構の「令和8年度中に免除等申請期限が到来する保険料」の表で確認できます。期限日が土日祝の場合は直前の営業日までに申請書が受理される必要があります。

申請先と申請方法:窓口・郵送・マイナポータルの3ルート

申請先は次のいずれかです。郵送も可能です。

  • 住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口
  • お近くの年金事務所
  • 在学中の学校等(学生納付特例の代行事務を行う許認可を受けている場合に限る)
  • 郵送(申請書と添付書類を同封)
  • マイナポータルからの電子申請(マイナンバーカードと4桁の暗証番号が必要です)

必要書類チェックリスト

提出前にご確認ください。窓口で原本を提示する場合は添付を省略できる場合があります。

学生証の写しにクレジットカード番号が記載されている場合は、黒塗りなどでマスキングして提出できます。税の申告が未実施で前年所得が確定していない場合は、市区町村の税務担当窓口で住民税の申告を先に行ってから申請します。申請期間中に海外転出入があった場合や、申請年度の1月1日時点で海外に居住していた場合は「備考」欄に国名と転出入日を記入します。

マイナポータルで電子申請するときの手順

マイナポータルでは「保険料の免除・納付猶予、または学生納付特例」→「学生である」→「国民年金に加入中」を選択して進みます。学生証はJPEGまたはPDFでアップロードします。iPhoneで撮影した画像がHEIC形式になる場合は、事前にJPG/PDFへ変換してください。

マイナポータルにログインし「年金」→「国民年金に加入する方・加入中の方の手続き」を選択します

券面事項入力補助用パスワード(数字4桁)を入力し、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取ります

画面の案内に沿って申請期間(4月〜翌年3月の範囲で12ヶ月以内)、学校情報、在学予定期間、学生証の有効期限などを入力します

学生証等の画像(JPEGまたはPDF)を添付し、内容を確認して「同意する」「申請する」を選択して送信します

送信後、審査状況や結果はマイナポータルの「申請状況照会」で確認できます。メール通知を希望している場合は、結果が届くとメールでお知らせが届きます。

郵送・窓口で申請するときの流れ

電子申請以外の場合の基本的な流れです。

  1. 日本年金機構の「ケース12:国民年金保険料の納付猶予を受けるとき(学生の方)」から申請書(A4)をダウンロードし、印刷します
  2. 必要事項を記入し、学生証の写し等の添付書類を準備します(提出用と添付欄のみ提出)
  3. 住民登録地の市区町村窓口または年金事務所へ持参、または郵送します
  4. 審査結果は日本年金機構から郵送で通知されます。審査中でも納付書が届くことがありますが、審査結果を待って対応してください

在学期間後に学生でなくなった場合と追納について

承認期間の途中で退学等により学生でなくなったときは届出が必要です。承認を受けた期間は10年以内であれば追納できます。翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合は、当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。将来の年金額を満額に近づけたい場合は、余裕があるときに追納を検討してください。承認期間は老齢基礎年金の受給資格期間には含まれますが、年金額の計算には反映されません。

よくある質問

2024年度分を今から(2026年8月)遡って申請できますか?

2026年8月に申請する場合、2024年7月分まで遡及できます。2024年4月〜6月分も2年1ヶ月以内であれば申請可能です。2024年6月以前の期間は時効で申請できません。年度ごとに申請書が必要なため、令和6年度分として手続きします。審査は令和5年中所得で行われます。

すでに保険料を納めてしまった月も遡って特例にできますか?

すでに保険料を納付済みの月は遡及の対象外です。未納の期間のみが対象です。申請書が受理された月から2年1ヶ月前までの未納期間について申請できます。

学生証が手元にありません。在学証明書でも申請できますか?

はい、在学期間が分かる在学証明書(原本)でも申請できます。学生証の写しと在学証明書のいずれかを添付してください。窓口で原本を直接提示する場合は、写しの添付を省略できる場合があります。

マイナポータルで申請する場合、1回の申請で複数年度をまとめられますか?

いいえ、1回の電子申請で申請できるのは4月から翌年3月までの12ヶ月間です。複数年度を希望する場合は、年度ごとに電子申請を分けて送信してください。必要に応じて学生証の画像も年度ごとに添付します。

相談先

手続きに迷う場合や、過去に却下された期間を再度申請したい場合、特例認定(失業等)に該当するかどうかの判断は、お近くの年金事務所または住民登録地の市区町村 国民年金担当窓口へご相談ください。代理人が手続きする場合の委任状様式は、日本年金機構の申請書ダウンロードページから取得できます。

日本年金機構「国民年金保険料の学生納付特例制度」日本年金機構:国民年金保険料の学生納付特例制度(対象者・申請先・必要書類の詳細)日本年金機構「国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間」日本年金機構:国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間(遡及期間と年度ごとの表)日本年金機構「国民年金保険料学生納付特例申請書の電子申請」日本年金機構:国民年金保険料学生納付特例申請書の電子申請(マイナポータルの入力項目と添付書類)

2026年8月29日時点の公式情報で確認しています。制度の詳細や最新の申請書様式は必ず最新の公式ページでご確認ください。個別の所得判定や特例該当性については管轄の年金事務所へお問い合わせください。