保育所等に入れないことを理由に育児休業給付金を延長するには、期限内に保育利用を申し込み、速やかに職場復帰する意思があることを示し、延長事由認定申告書・利用申込書の全ページの写し・入所保留通知書等を提出します。
育児休業給付金を延長できる期間
| 延長の段階 | 支給対象となる期間 | 手続き |
|---|---|---|
| 1回目の延長 | 原則1歳までの支給期間を、1歳6か月に達する日前まで延長 | 子が1歳に達する日の時点で延長事由を確認し、必要書類を提出 |
| 2回目の延長 | 1歳6か月までの支給期間を、2歳に達する日前まで延長 | 子が1歳6か月に達する日の時点で、あらためて延長事由を確認し、必要書類を提出 |
1歳後の延長と1歳6か月後の延長は別の手続きです。1回目の延長が認められていても、自動的に2歳まで延長されるわけではありません。
2025年4月から追加された確認要件
子が1歳に達する日または1歳6か月に達する日が2025年4月1日以後となる場合、保育所等へ申し込んだ事実だけでなく、速やかな職場復帰のために保育利用を希望しているかをハローワークが確認します。
保育所等に入れないことを理由に延長する主な要件です。
- 認可保育所、認定こども園等の保育利用を期限内に申し込んでいる
- 速やかな職場復帰のために保育所等の利用を希望していると認められる
- 子が1歳に達する日の翌日、または1歳6か月に達する日の翌日時点で保育を利用できる見込みがない
- 合理的な理由なく、通所に片道30分以上かかる施設だけを申し込んでいない
- 入所保留や育児休業延長を積極的に希望する意思表示をしていない
- やむを得ない理由なく保育所等の内定を辞退していない
出典:厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」32~35ページ、「Q&A~育児休業等給付~」Q15~Q27(確認日:2026年7月28日)
保育所等の申込日と入所希望日の期限
| 確認項目 | 1歳から1歳6か月への延長 | 1歳6か月から2歳への延長 |
|---|---|---|
| 保育利用の申込日 | 原則として「子が1歳に達する日」まで。一般には1歳の誕生日の前日までです。 | 原則として「子が1歳6か月に達する日」までです。 |
| 利用開始希望日 | 原則として「子が1歳に達する日の翌日」以前。一般には1歳の誕生日以前です。 | 原則として「子が1歳6か月に達する日の翌日」以前です。 |
| 延長申請 | 1歳到達後に提出する所定の支給申請時 | 1歳6か月到達後に提出する所定の支給申請時 |
延長申請で提出する3つの書類
保育所等を利用できないことを理由に延長する場合は、原則として次の3点をそろえます。
- 育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書
- 市区町村へ提出した保育所等の利用申込書の全ページの写し
- 市区町村が発行した入所保留通知書、入所不承諾通知書など、保育所等を利用できないことが分かる通知
保留通知書等は、子が1歳または1歳6か月に達する日の翌日時点で保育を利用できないことを確認できる時期・有効期間のものが必要です。市区町村から新しい通知が発行されない場合は、申告書の理由欄への記載と、到達日の翌日が保留有効期間内にある直近の通知で認められる場合があります。
出典:厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」Q18~Q23、パンフレット34~35ページ(確認日:2026年7月28日)
育児休業給付金を延長する手順
子の生年月日から「1歳に達する日」「1歳6か月に達する日」と、自治体の保育所等申込締切を確認します。勤務先の人事・総務にも延長予定を早めに伝えてください。
期限内に市区町村へ保育利用を申し込みます。入所希望日は原則として、1歳または1歳6か月に達する日の翌日以前に設定します。
市区町村へ提出する前に、利用申込書の全ページをコピーまたは写真で保存します。希望施設、入所希望日、保留に関する意思表示を含め、提出内容が読める状態で残します。
市区町村から入所保留通知書・入所不承諾通知書等を受け取り、発行日と保留の有効期間を確認します。到達日の翌日時点で利用できないことを証明できる通知かを確認してください。
延長事由認定申告書へ、子の氏名・生年月日、延長期間、申込日、利用開始希望日、保留希望の意思表示、保留期限、内定辞退、最寄りの申込施設と通所時間を記入します。
3つの書類を、延長直前または延長後の所定の育児休業給付金支給申請に添えて、事業所所在地を管轄するハローワークへ提出します。原則は事業主経由で、e-Govの電子申請も利用できます。
延長が認められない可能性がある申込み
| 状況 | 取扱いのポイント |
|---|---|
| 空き状況を聞いただけで申し込んでいない | 原則として延長要件を満たしません。 |
| 申込日が年齢上の期限を過ぎている | 原則として延長要件を満たしません。自治体の募集機会が極端に限られる場合は例外確認が必要です。 |
| 入所希望日が所定の日より後 | 原則として延長要件を満たしません。自治体が募集していない時期の例外は証明資料が必要です。 |
| 入所保留や育児休業延長を積極的に希望すると記載 | 保育所への入所意思や速やかな職場復帰の意思がないと判断され、延長が認められない場合があります。 |
| 内定を辞退した | 原則として延長要件を満たしません。申込後の転居や勤務場所変更など、通所困難となった事情があれば資料を添えて説明します。 |
| 片道30分以上の施設だけを申し込んだ | 合理的な理由がなければ延長が認められない可能性があります。通勤経路、近隣施設の不足、開所時間、子の疾病・障害などを確認します。 |
例外として確認される主なケース
通常の申込みができない、または通常の期日に入所できない場合でも、次の事情では例外が認められる可能性があります。
- 子の疾病・障害により特別な配慮が必要で、市区町村の保育体制が整わず申込み自体を受け付けてもらえない場合。市区町村への相談内容と診断書・障害者手帳の写し等が必要です。
- 子が1歳に達する日の翌日を含む月に自治体の募集がなく、申込みを受け付けてもらえない場合。1回目の延長では、所定の範囲で後の入所希望日を設定し、募集がないことを示す資料等を提出して認められる場合があります。
- 内定後に転居や勤務場所の変更があり、内定した保育所等への通所が困難になった場合。変更日と具体的事情を申告書へ記載し、確認資料を提出します。
よくある質問
複数の保育園へ申し込む必要がありますか?
厚生労働省のQ&Aでは、複数の保育所等への申込みは要件ではないと案内されています。ただし、合理的な理由なく通所に片道30分以上かかる施設だけを申し込む場合などは、申込内容を確認されます。
利用申込書のコピーを取り忘れた場合はどうしますか?
厚生労働省は、申込み前に自分で写しまたは写真を保存するよう案内しています。取り忘れた場合は市区町村へ相談してください。申込み内容を推測して作り直した書類は提出しません。
申込書で育休延長を許容する欄にチェックすると不認定ですか?
入所を希望しない、保留を積極的に希望する、選考結果にかかわらず延長を希望するという意思表示は不認定につながります。一方、入れなかった場合は延長も許容できるという表現は、選択肢の文言と全体の申込内容によって判断されます。
古い入所保留通知書でも提出できますか?
発行日が所定の範囲内である通知が基本です。新しい通知が発行されない自治体では、到達日の翌日が保留有効期間内にある直近の通知と、申告書の理由欄への説明で認められる場合があります。
育児休業中の本人が直接申請できますか?
育児休業給付金の申請は原則として事業主経由です。本人申請を希望する場合は、支給申請書や勤務・賃金資料の準備方法を勤務先と管轄ハローワークへ確認してください。
次に行うこと
まず、子の1歳または1歳6か月の到達日と、自治体の保育所等申込締切をカレンダーへ記入してください。申込み前に勤務先へ延長予定を伝え、申込書の全ページを保存し、保留通知書の発行時期と有効期間を自治体へ確認します。
出生後休業支援給付金の対象者と申請方法を確認する出生直後の育児休業で13%上乗せされる給付の対象条件を確認します。育児時短就業給付金の申請方法を確認する育児休業後に2歳未満の子を養育しながら時短勤務を始める場合の給付を確認します。育児休業等取得者申出書の延長手続きを確認する育児休業の延長に伴う健康保険・厚生年金保険料免除の事業主手続きを確認します。この記事は、厚生労働省の公式情報を2026年7月28日に確認して作成しています。自治体の募集時期や通知書の扱い、個別の延長可否は異なるため、市区町村、勤務先、事業所所在地を管轄するハローワークの案内も確認してください。