固定資産税の課税明細書を紛失したときは、再発行できるかが自治体で分かれます。名古屋市・東広島市・日野市は課税明細書の再発行自体が不可で名寄帳の写し(1件300円、日野市は4月1日〜第1期納期限まで無料)で代替し、前橋市のように課税明細書を無料で再発行できる自治体もあります。納税通知書は賦課処分の法的効果のため原則再発行不可、納付書は再発行できます。

まず確認:課税明細書と納税通知書・納付書の違い

毎年4月に届く固定資産税の封筒には、納税通知書と課税明細書が同封されています(土地・家屋の件数が20件超の場合は別送)。役割が違うため、紛失時の対応も異なります。

主な書類と再発行・代替の違い
書類再発行代替書類手数料等の例
課税明細書自治体により可/不可名寄帳(土地・家屋)の写し、固定資産評価証明書等名古屋・東広島:不可→名寄帳300円/前橋:可・無料/日野:不可だが4/1〜第1期まで名寄帳無料
納税通知書原則不可(2回目の賦課処分になるため)名寄帳兼課税台帳の写し、課税台帳の閲覧東広島・日野・名古屋:いずれも不可、名寄帳300円で確認
納付書(納める用)可(納税課へ問合せ)—窓口で再発行、郵送も可
非課税・免税点未満の明細不可(前橋市は発行不可と明記)—対象資産なしのため

自治体別に見る課税明細書の再発行可否と手数料

課税明細書の扱いは市区町村で判断が分かれています。2026年8月27日確認の公式情報で主な例を整理しました。

主な自治体の扱い(2026年8月27日確認)

  • 名古屋市:課税明細書の再発行は不可。令和7年4月から再交付を廃止し、名寄帳の写しの交付(1件300円)で対応。
  • 東広島市:納税通知書・課税明細書とも再発行不可。名寄帳兼(補充)課税台帳の写しを1納税義務者1年度300円で取得。
  • 日野市:納税通知書・課税明細書とも再発行不可。課税明細書の内容は名寄帳の写し(1件300円)で確認。ただし4月1日から第1期納期限(土日祝除く)までは当該年度分の名寄帳の写しを無料で交付。
  • 前橋市:課税明細書は再発行可。手数料無料。非課税物件や免税点未満は発行不可。窓口は当日交付、郵送は1週間程度。

誰が請求できるかと必要書類

固定資産税は資産所在地の市区町村が管理しています。請求できる方と必要書類は前橋市の案内を例に整理しますが、細部は各市区町村でご確認ください。

請求できる方と必要書類の目安

  • 所有者本人・同一世帯の親族・納税管理人:本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、保険証など)
  • 相続人(所有者が亡くなっている場合):相続人の本人確認書類+相続関係が分かる書類(戸籍謄本など)+所有者が亡くなったことが分かる書類
  • 代理人:代理人の本人確認書類+委任状(委任事項に「課税明細書の請求」を明記、委任者が自署または記名押印、作成日3か月以内が原則、原本)
  • 法人所有物件:法務局に登録のある代表者印を押印した請求書。窓口に来る方が法人の代表者以外なら、その方への委任も必要

窓口と郵送の手続き手順

持ち物と請求先を確認する

手元に本人確認書類と、代理人・相続人なら委任状や戸籍謄本等を用意し、資産所在地の市区町村の資産税課・市税事務所の場所と受付時間を確認します。前橋市は市役所2階33番・各支所・市民サービスセンター、土日祝は証明サービスコーナーが午後7時まで対応しています。

窓口または郵送で申請する

窓口では申請書に必要事項を記入し、本人確認書類と委任状等を提示してその場で交付(内容により時間差あり)。郵送では、市税証明請求書、本人確認書類等の写し、委任状(原本)、返信用封筒(切手貼付・宛名記入)を同封して資産所在地の市区町村へ送ります。

受け取りと内容確認

窓口は基本当日交付、郵送は受付から1週間程度で届きます。届いた課税明細書または名寄帳の写しで、所在地番・地積・床面積・価格・税相当額等が正しいか確認します。

確定申告や住宅ローン審査で急ぐとき

確定申告では固定資産税の税相当額を課税明細書で確認します。明細書を紛失した場合は、代替の名寄帳の写しや固定資産評価証明書で申告できます。金融機関の住宅ローン審査で課税明細書を求められた場合も、同様に名寄帳や評価証明書で対応できるか、提出先に事前確認するとスムーズです。

過去年度分や非課税物件はどうなるか

名寄帳は多くの自治体で過去分も取得できます。名寄帳の写しの交付は現年度以外も可能な場合があり、東広島市は過去の台帳の確認にも対応しています。前橋市では非課税物件や免税点未満の明細は発行できません。過去20年分の交付が可能な自治体もありますので、必要年度を明記して請求してください。

よくある質問

課税明細書と名寄帳の違いは何ですか?

課税明細書は毎年4月に納税通知書と一緒に送られるその年度の課税内容の明細です。名寄帳(なよせちょう)は同一所有者が同一市区町村内に持つ土地・家屋を一覧で確認できる帳簿の写しで、課税明細書を紛失したときの代替として交付されます。名古屋市は令和7年4月から明細書の再交付を廃止し名寄帳(1件300円)へ切り替えています。

納税通知書も一緒に再発行できますか?

いいえ、納税通知書は原則再発行できません。送達で賦課処分の効果が生じるため、2回目の処分になることを避けるためです。東広島市・日野市・名古屋市いずれも再発行不可としています。納付書が必要なら納税課へお問い合わせください。

手数料はかかりますか?

自治体で異なります。名古屋市・東広島市・日野市の名寄帳は1件300円(日野市は4月1日〜第1期納期限まで当該年度分は無料)、前橋市の課税明細書再発行は無料です。郵送時は返信用切手が別途必要です。

代理人が郵送で取れますか?

はい、委任状(課税明細書の請求を明記、作成日3か月以内、原本)と代理人・委任者の本人確認書類を同封すれば郵送でも請求できます。前橋市の例では市税証明請求書と返信用封筒(切手貼付)も必要です。法人は代表者印が必要です。

手続き後の確認と次の行動

書類を受け取ったら、課税地積や税相当額が前年と大きくずれていないか確認し、確定申告や金融機関提出に使います。翌年以降に備えて、届いた明細書は納税通知書と一緒に保管し、来年4月の内容も早めに確認してください。手続きで不明点がある場合は、資産所在地の市区町村の資産税課へお問い合わせください。