給与所得の源泉徴収票は、中途退職者には退職後1か月が交付期限です。期限を過ぎても交付されない場合は前勤務先へ依頼し、納税地等を所轄する税務署へ不交付の届出を提出できます。
退職後の源泉徴収票はいつまでに交付されるか
| 状況 | 期限・対応 |
|---|---|
| 年の途中で退職した | 退職後1か月が交付期限です。 |
| 退職せず年末まで勤務した | 原則として翌年1月31日が交付期限です。 |
| 退職後1か月を過ぎても一度も交付されない | 前勤務先へ交付を求め、納税地等を所轄する税務署へ「源泉徴収票不交付の届出書」を提出できます。 |
| 一度受け取った後に紛失した | 不交付の届出は対象外です。交付した前勤務先へ再発行を相談します。 |
退職後の源泉徴収票は何に使うか
| 退職後の状況 | 主な使い方 | 確認点 |
|---|---|---|
| 同じ年に再就職した | 新しい勤務先が前の勤務先の給与を含めて年末調整するときに使います。 | 前の勤務先が支払った給与額や源泉徴収税額などを源泉徴収票で確認します。確認できなければ、新しい勤務先は前職分を含む年末調整を行えません。 |
| その年は再就職しない | 中途退職後に年末調整を受けておらず、所得税を納め過ぎていないか確認するときに使います。 | 還付申告の対象なら、退職した年の翌年1月1日から5年間提出できます。 |
| 副業などほかの課税所得がある | 確定申告で給与の支払金額や源泉徴収税額を確認するときに使います。 | 申告義務は給与・副業・控除など個別事情により異なります。 |
年の途中で再就職し、前の勤務先にも給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出していた場合は、原則として新しい勤務先が前職の給与を含めて年末調整します。前職の給与額や源泉徴収税額は源泉徴収票で確認するため、年末調整の提出期限より前に新しい勤務先へ提出できるよう準備します。
出典:国税庁「No.2668 年末調整の対象となる給与」「No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認源泉徴収票が届かないときの手順
退職日を確認し、交付期限である退職後1か月を過ぎているか確認します。あわせて、前勤務先に伝えた住所、郵送先、給与・人事担当の連絡先を整理します。
前勤務先の給与・人事・総務担当へ、必要な年分の給与所得の源泉徴収票を交付してほしい旨を伝えます。連絡日、連絡方法、相手の部署・氏名、回答内容、交付予定日を記録し、メールや書面は保存してください。
給与明細を保存している場合は、対象年分の明細をそろえます。前勤務先へ交付を求めたメール、書面、返信など、依頼したことが分かる資料も用意します。
退職後1か月の交付期限を過ぎても交付されない場合は、「源泉徴収票不交付の届出書」を作成します。e-Taxソフトから電子提出するか、書面を本人の納税地等を所轄する税務署へ郵送または持参します。
源泉徴収票が交付されたら、同じ年に再就職した方は新しい勤務先へ速やかに提出します。再就職せず年末調整を受けていない方は、翌年に還付申告を行うか確認し、源泉徴収票の記載内容を保管します。
源泉徴収票不交付の届出の提出先・方法・必要書類
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 源泉徴収票を支払者から交付されなかった受給者 |
| 提出時期 | 源泉徴収票の交付期限を経過した後、随時 |
| 提出先 | 本人の納税地等を所轄する税務署長 |
| 電子提出 | パソコンにe-Taxソフトをダウンロードし、届出書を作成・提出 |
| 書面提出 | 届出書を作成し、税務署へ郵送または持参 |
| 添付資料 | 給与明細書を保存している場合はその写し。前勤務先に源泉徴収票の交付を求めたことが分かる書類等 |
届出書に記載する主な内容
国税庁の記載例では、次の情報を整理して届出書へ記載します。
- 届出者の住所、氏名、電話番号
- 交付されていない源泉徴収票の年分、収入金額、源泉徴収税額、給与明細書の保存有無
- 前勤務先の所在地、名称、電話番号、把握している範囲の従業員数
- 源泉徴収票の交付を依頼した日、連絡方法、前勤務先からの回答など、これまでの経緯
- 前勤務先への在職期間
- 税務当局が届出者の氏名を事業主へ告知することの可否
再発行と不交付の届出は別の手続き
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 交付期限を過ぎても一度も受け取っていない | 前勤務先へ交付を求め、必要に応じて税務署へ源泉徴収票不交付の届出を提出します。 |
| 一度受け取ったが紛失・破損した | 国税庁の不交付の届出は対象外です。交付した前勤務先へ再発行を相談します。 |
| 給与明細だけは手元にある | 不交付の届出では給与明細の写しを添付できますが、新しい勤務先が前職分を含めて年末調整する際は、源泉徴収票による確認が必要です。 |
退職後の確認チェックリスト
源泉徴収票の受け取りから年末調整・申告までの確認項目です。
- 退職日から1か月の交付期限を確認した
- 前勤務先へ登録していた住所と現在の郵送先を確認した
- 前勤務先の給与・人事担当へ交付を依頼した
- 依頼日、連絡方法、回答を記録し、メールや書面を保存した
- 給与明細を保存している場合は対象年分をそろえた
- 交付期限を過ぎても届かない場合は所轄税務署と不交付の届出を確認した
- 再就職した場合は新勤務先の年末調整期限を確認した
- 再就職せず年末調整を受けていない場合は翌年の還付申告を確認した
よくある質問
退職後1か月になる前でも不交付の届出を出せますか?
出せません。国税庁は、源泉徴収票の交付期限を経過した後に随時提出できると案内しています。期限前は前勤務先へ交付予定日と送付先を確認してください。
給与明細を新しい勤務先へ出せば年末調整できますか?
前職分を含める年末調整では、源泉徴収票による確認が必要です。給与明細だけで代用できると判断せず、前勤務先へ源泉徴収票を依頼し、新しい勤務先へ状況を伝えてください。
再就職しない場合も源泉徴収票は必要ですか?
給与の支払金額や源泉徴収税額を確認し、還付申告の対象か判断するために使います。中途退職後に年末調整を受けていない方は、翌年に確定申告を確認してください。
源泉徴収票を失くした場合も税務署へ不交付の届出を出しますか?
出しません。交付した前勤務先へ再発行を相談してください。再発行の窓口や受取方法は前勤務先により異なります。
公式情報と確認日
この記事は、2026年7月27日時点の国税庁の手続案内、届出書記載例、年末調整・中途退職後の還付申告に関する公式情報で確認しています。勤務先の交付方法や個別の申告要否は、前勤務先、新しい勤務先、所轄税務署の案内も確認してください。
国税庁「F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認国税庁「源泉徴収票不交付の届出書【記載例】」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認国税庁「No.2668 年末調整の対象となる給与」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認国税庁「No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき」(確認日:2026年7月27日)国税庁・2026-07-27確認次にすること
まず退職日から1か月が経過しているか確認し、前勤務先へ源泉徴収票の交付を依頼してください。期限を過ぎても交付されない場合は、給与明細と依頼記録をそろえ、国税庁の不交付届出ページで提出方法と所轄税務署を確認します。
源泉徴収票不交付の届出方法と様式を確認する国税庁「F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続」中途退職後の還付申告と失業手当の非課税を確認する失業手当は確定申告が必要?非課税の扱いと中途退職後の還付