戸籍証明書の広域交付は、本籍地以外の市区町村の戸籍担当窓口で、自分・配偶者・直系尊属・直系卑属の戸籍証明書等を請求できる制度です。請求者本人が顔写真付きの身分証明書を持って来庁する必要があり、郵送や代理人による請求はできません。

戸籍証明書の広域交付とは

広域交付は、2024年3月1日に始まった全国共通の制度です。本籍地が遠方にある場合でも、最寄りの市区町村の戸籍担当窓口で対象となる戸籍証明書・除籍証明書を請求できます。相続などで本籍地が異なる複数の戸籍を集める場合も、1か所の窓口へまとめて請求できます。

広域交付でできることと、対象外になる主な請求です。
区分内容
できること本籍地以外の市区町村窓口で、対象となる戸籍証明書・除籍証明書を請求する
まとめてできること全国各地に本籍地がある対象戸籍を、1か所の市区町村窓口で請求する
できない方法郵送請求、代理人による請求
対象外の証明書一部事項証明書、個人事項証明書、コンピュータ化されていない一部の戸籍・除籍
出典:法務省民事局「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」(確認日:2026年7月28日)法務省民事局・2026-07-28確認

広域交付を請求できる人

窓口へ来る請求者から見て、次の方の戸籍証明書等を請求できます。

  • 本人
  • 配偶者
  • 父母・祖父母などの直系尊属
  • 子・孫などの直系卑属

必要なもの

広域交付を利用する前に、本人確認書類と窓口の取扱いを確認します。

  • 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの顔写真付き身分証明書
  • 請求する方との関係や対象戸籍を窓口で確認できるよう、本籍・筆頭者など分かる範囲の情報
  • 請求先の市区町村が指定する請求書や受付方法の事前確認

法務省は、窓口に来た方の本人確認として顔写真付きの身分証明書の提示を求めています。健康保険の資格確認書など顔写真のない書類だけで受け付けられるとは限らないため、指定された顔写真付き書類を用意してください。

戸籍証明書を広域交付で取る手順

誰の戸籍証明書等が必要かを整理し、本人・配偶者・直系尊属・直系卑属の範囲に入るか確認します。兄弟姉妹など、広域交付の対象外となる関係だけで請求する場合は、本籍地への請求など別の方法を確認します。

来庁する市区町村の公式案内で、広域交付を扱う戸籍窓口、受付時間、必要な請求書、手数料、受取方法を確認します。支所やサービス窓口では取り扱わない場合があるため、窓口名まで確認してください。

請求者本人が、顔写真付きの身分証明書を持って戸籍担当窓口へ行きます。委任状があっても代理人による広域交付の請求はできず、郵送でも請求できません。

窓口の請求書に必要事項を記入し、取得したい戸籍の範囲を伝えます。本籍地が複数ある場合は、まとめて確認したいことを窓口へ伝えます。

窓口の案内に従って本人確認と請求内容の確認を受け、交付される証明書を受け取ります。交付までの時間や当日の受取可否は全国一律ではないため、急ぐ場合は来庁前に請求先へ確認してください。

広域交付で取れない主な証明書・方法

次に当てはまる場合は、広域交付以外の請求方法を確認します。

  • 戸籍抄本に当たる個人事項証明書を取りたい
  • 一部事項証明書を取りたい
  • コンピュータ化されていない一部の戸籍・除籍を取りたい
  • 代理人に委任して請求したい
  • 郵送で請求したい
  • 兄弟姉妹など、請求者から見て配偶者・直系尊属・直系卑属に当たらない方の戸籍を、その関係だけで請求したい

広域交付と似ている制度の違い

戸籍法改正に関連する制度やコンビニ交付との違いを整理します。
制度・方法何ができるか主な注意点
戸籍証明書等の広域交付本籍地以外の市区町村窓口で対象戸籍を請求する請求者本人の来庁と顔写真付き本人確認書類が必要
戸籍届出時の添付省略本籍地以外へ婚姻届などを出す場合でも、戸籍証明書等の添付が原則不要になる証明書を交付する制度ではない
コンビニ交付対応する自治体・証明書について、マイナンバーカード等を使って取得する広域交付とは別制度で、利用できる証明書や条件は自治体により異なる

よくある質問

住民票のある市区町村以外でも請求できますか?

はい。本籍地や住所地に限らず、本籍地以外の市区町村の戸籍担当窓口で対象戸籍を請求できます。ただし、支所などを含むすべての窓口が取り扱うとは限らないため、来庁先の公式案内を確認してください。

兄弟姉妹の戸籍謄本を広域交付で取れますか?

兄弟姉妹は直系親族ではないため、その関係だけでは請求できません。自分や父母の戸籍として取得対象になる場合があるかは、戸籍担当窓口へ確認してください。

委任状があれば家族や代理人に頼めますか?

頼めません。広域交付では、請求できる本人が市区町村の戸籍担当窓口へ来庁する必要があります。委任状による代理人請求や郵送請求は対象外です。

本人確認書類は何を持っていけばよいですか?

運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど、法務省が示す顔写真付きの身分証明書を用意してください。使用できる書類の詳細は請求先の窓口へ確認します。

広域交付は即日で受け取れますか?

法務省の全国案内では一律の交付時間を定めていません。必要な戸籍の範囲や窓口の取扱いにより異なるため、即日を前提にせず、請求先へ確認してください。

公式情報と確認日

法務省民事局「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」(確認日:2026年7月28日)法務省民事局・2026-07-28確認法務省民事局「戸籍の証明書の請求が便利になります(公式パンフレット)」(確認日:2026年7月28日、PDF文書)法務省民事局・2026-07-28確認

次にすること

まず、必要な戸籍が本人・配偶者・直系尊属・直系卑属の範囲に入るかを確認してください。次に、来庁予定の市区町村で広域交付を扱う窓口と受付時間を確認し、顔写真付きの身分証明書を持って本人が請求します。

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